散歩をする 594 ただひたすら川と水路と田んぼを見に〜かつて湖だった福井平野〜

昨年6月の遠出の記録が半年遅れでようやく終わりましたが、7月は関東の奈良と三輪そして本郷台地の散歩だけで、8月は猛暑と節約のためにどこへも出かけず、9月に入ってツルボを眺めに新宿御苑、明治神宮そして東御苑を訪ねました。

気温も下がってきたことだし、少し節約もしたし、そろそろどこかへ出かけましょう。

 

昨年はお米をめぐる混乱が増していきましたが、辛いのはJAさんを標的にするような報道が増えたことでした。

全国津々浦々の整然とした田んぼや水路を維持してきて下さり、お米だけでなくさまざまな農産物を全国に流通させるシステムを作ってきてくださったのに。

そしてその真価が発揮されたのが大規模な自然災害直後の農産物の供給で、その恩恵を受けている国民は多いはずなのに。

 

お米の混乱から、一変して手のひらを返すようにJAを叩く人が湧き上がるように出てきた。

ほんと、怖いのは人間ですね。

 

あの1990年代後半ごろから急に医療が社会から批判され、たくさんの要求をされるようになった時代の変化、2000年代になると対応不能な状況を「たらい回し」と批判され、そして医療事故が起こると「二度と同じことが起きないように」とマスコミは報道するのですが、個人や社会の納得を求める報道は最初からボタンの掛け違いが起こってしまいます。閉院に追い込まれたり産科崩壊が起きそうになったり、一生に一度遭遇するかという事象にも完璧な医療を求められ、できないと社会から批判されるのは本当に辛い時代でした。

 

今思い返すと、あれもまた国民皆保険制度をぶっ壊す流れもあったのでしょう。JA批判が重なって見えてきました。

「民営化」というのは「株式化」であって、協同組合とか医療福祉法人とか、「民営」でも「株式」ではない仕事が目障りな人たちがいるようです。

 

みんなが豊かになることを嫌いみんなで築いてきたものをぶっ壊す正体が見えてきました。

 

 

*4世紀末、福井平野は大きな湖だった*

 

そうそう前置きが長くなりましたが、そのニュースの中で「JA福井」を聞く機会が増えて、やり残した宿題を思い出しました。

 

2019年9月に父の記憶から永平寺と九頭竜川を訪ねようと思い立ち、高校の修学旅行以来の福井を訪ねました。

その時に芝原上水が気になって、2023年5月に鳴鹿(なるか)大堰と九頭竜川資料館を訪ねてみました。

 

その資料館の「九頭竜川の治水の歴史」のパネルに惹きつけられました。

4世紀末 継体天皇の治水

継体天皇が越前に住んでいた頃、現在の福井平野は、九頭竜川日野川足羽川が流れ込む大きな湖でした

洪水のたびに水害にあっていたので、当時の朝廷は、湖の水を海へ流れさせるため三国の河口を広くするよう命じました。そして、そこに大きな田園をつくり、川を舟が通れるようにしたり、水を田園に取り入れるための工事をしたと伝えられています。

(強調は引用者による)

 

2019年に三国芦原線に乗って九頭竜川河口に行った時、車窓に広がる広大な田んぼが印象に残りました。

かつては湖だったとは。

そして4世紀末には干拓が行われていたとは。

 

以来、時間があると福井平野の地図を眺めながら用水路を追い、かつての湖の痕跡を探していました。

いつか必ず、福井平野を歩こうという計画がありました。

そして、もう一度、あの三国港突堤にあるヨハネス・デ・レーケとエッセルの碑を訪ね、ビールを飲みながら海を眺めようと楽しみにしていました。

 

 

*4泊5日で九頭竜川水系の用水路を歩き尽くそう*

 

ということで壮大な計画ができました。

 

1日目は鳴鹿大堰から分水された九頭竜川右岸の水路を訪ねよう。2025年6月に入って「マップ」に用水路名が表示されるようになったので助かります。十郷用水、高椋用水、金元用水を見て、丸岡城の付近を歩き、河合春近用水路を歩き、黒竜神社を訪ねてみましょう。

 

2日目は三国港突堤を訪ねて再びビールを飲むという夢を実現させましょう。

今回は九頭竜川左岸沿いにバスで越前海岸に出てまず海を眺め、その後、三里浜沿いを通って三国駅へ行くバスに乗ってみましょう。これで、かつて湖だった福井平野をぐるりと外側から眺めることができます。

三国駅の近くに坂井市龍翔博物館があり、ホームページを見ると「平野をうるおす大用水」という常設展があるようです。これは私が知りたかったことがありそうです。

その後、三国港突堤を訪ねることにしましょう。

 

3日目は越美北線一乗谷駅の手前にある足羽川の取水堰を訪ね、そのあと一乗谷駅から越前大野駅に向ましょう。越前大野2019年に九頭竜湖駅を訪ねたあと、ここからバスで勝山駅に向かうために下車しました。その時にこのあたりは特別豪雪地帯になるほどの降雪と河川の伏流水で湧水が豊富であるとともに、道路の消雪で水を使うために水不足が心配されていることが印象に残りました。

地図を見るとあちこちに湧水があるようです。

ぜひいつか歩いてみたいと思っていました。

 

4日目は足羽川日野川の河合のような場所の用水路を訪ねてみましょう。

2019年に鯖江から福井までの車窓から見えた黄金色の幻想的な風景に、どこから水を得ているのだろうと気になっていました。そしてあの時にはまだ北陸新幹線の延伸前で、高架橋もありませんでした。

田んぼのそばを北陸新幹線が通る風景も見てみたい。

 

5日目はせっかくなので北陸新幹線の終点敦賀駅まで乗って、前日歩いた場所を車窓から見てみましょう。

敦賀も歩いてみたかったので、敦賀鉄道資料館とか人道の港敦賀ムゼウムを訪ねながら若狭湾を眺めてみましょう。

 

あっという間に計画がつながって、9月下旬から10月初旬にかけて4泊5日で出かけてみました。

4世紀末には大きな湖だった福井平野の歴史、どこまでたどることができるでしょうか。

やり残した宿題の方が増えそうな予感もしますが、いざ福井へ。

 

しばらくこの散歩の記録が続きます。

 

 

 

「散歩をする」まとめはこちら

「お米を投機的に扱わないために」まとめはこちら

新幹線の車窓から見えた風景を歩いた記録のまとめはこちら

ヨハネス・デ・レーケのまとめはこちら