助産師の世界と妄想 21 <ヒプノセラピーとかヒプノ赤ちゃん>

これまでにも「助産師と自然療法そして『お手当て』」を書くためにそっち系の本をいろいろと読んでみましたが、正直なところ「陰性と陽性の食べもの」とか「頭や骨盤のゆがみ」「希釈すればするほど効果がある」など何度読み返しても私の頭には入ってこないので、ヒプノセラピーとかヒプノ赤ちゃんも私の理解を超えています。



その資格をとったという助産師のFBが公開されていました。

これまでもこちらでお知らせしたように、私、この度「ヒプノセラピー」(催眠療法)と「ヒプノ赤ちゃん」(催眠出産)のプラクティショナーになりました。



キャサリン妃が利用したといわれている、催眠療法。テレビでも連日放送されて少しずつ話題になってきますね。催眠というと催眠術などが連想され、なんだか怖いとか怪しいというイメージを持つ方があるかもしれませんが、「ヒプノ赤ちゃん」は催眠状態になることによって潜在している自分自身のチカラを最大限に引き出し、痛みなく安心で安全で幸せな出産ができるようにするためのものです。また、それだけではなく、妊娠出産の生理を詳しく学習することで、ご本人も付き添う方も安心してお産に臨んでいただけるようになる画期的なプログラムです。私は次世代の出産方法としてこれからの主流になっていくだろうと考えています。
このたび、私に「ヒプノ赤ちゃん」を教えてくださった師匠、宮崎ますみさん(日本ヒプノ赤ちゃん協会代表)と共に「ヒプノ赤ちゃんお話会in○○」(地名は伏せます)を開催します。

ホメオパシーも「イギリス皇室御用達」だったし、おひなまきキャサリン妃が使ったとかでちょっと話題になっていましたね。


それにしてもヒプノセラピーとヒプノ赤ちゃんってまた別なのですかね。ヒプノセラピーにもいくつか会があるようです。


<どんなお産なのか>


「ヒプノ赤ちゃん」で出産した感想がいくつか公開されているのですが、陣痛を「波動」といいかえたり、破水を「羊水解放」といいかえていてちょっとびっくりしました。


たとえばこんな感じ。

初めての出産で、いざ波動を受け入れるとなったら躊躇してしまい、始めはなかなか進みませんでしたが、イメージ法をしながら赤ちゃんに「いっしょにがんばろうね」と話していると、どんどん進みました。


波動が大きくなるにつれ、呼吸が浅くなってしまい、上手く波動に乗れずにいましたが主人も呼吸をリードしてくれて本当に心強かったです。


分娩室に移ってからは2時間ぐらいだったのですが、私にはとても短く感じました。分娩台でも、波動と波動の間は冷静でいられて、助産師さんにも「初めてなのに静かで落ち着いていてすごいね」と、言ってもらえました。

どの体験記も、申し訳ないけれど日々分娩に関わっていると、ありふれた風景でもあります。


そして決して「次世代の出産方法」でもなく、精神予防性無痛分娩やラマーズ法」あるいは「マクロビをすれば安産」といった方法も同じで、要は暗示をかけるといったら身も蓋もないでしょうか。


うまく陣痛を逃し、陣痛の合間はリラックスできるように、そしてゴールまでどれくらいかどのように進行しているのかサポートできれば、多くの方は「なんとか法」は必要がないのですね。
ただ、そうした方法について助産師や看護師の間での標準化が遅れていることが問題なのだろうと思います。


そしてどんな方法でも、あるいはお母さんの妊娠中の努力に関係なくちょっと複雑で大変なお産もあるからこそ、「産む力」「生まれる力」があるといった漠然としたイメージで対応するのではなく、サポートが必要な人により現実的なサポートをする周産期医療・看護の体制を築いていく必要があるわけです。


ところで、こうしたヒプノセラピーによる出産方法はおいくらぐらいでしょうか?


あるサイトでは「ヒプノ赤ちゃんプライベート講座 88000円」とありました。
一桁見間違ったのかと思うほど高額です。


取り入れている助産師の皆さん、大丈夫ですか?








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