2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

鵺(ぬえ)のような 19 未曾有時に大丈夫と思いこむ

7月中旬、5時前に家を出て始発ののぞみに乗るために品川駅へ向かいました。 24度で蒸し暑い朝でした。 ターミナル駅へ向かう電車内は休日のためか一車両に2,3人でガラガラでしたが、途中ですれ違う反対の列車を見て違和感がありました。都心から郊外へ向かう…

散歩をする 367 線状降水帯に逆らってただひたすら川と海と干拓地を見に〜周防灘・有明海〜

4月下旬に山口の開作を見てまわり、その最終日に小倉市の西水と東水という、関門海峡と周防灘への分水嶺ではないかと思う場所を訪ねました。 帰宅してから地図をながめ、いつか周防灘の九州側を歩いてみたいといくつか計画ができました。 九州の6月7月という…

小金がまわる 27 献金

私の人生の中で、「献金」という言葉が日常的になったのは20代終わりの頃にキリスト教に関わり始めた時でした。 「募金」はしたことがありましたが、「献金」という言葉になんだかとても威厳のようなちょっと緊張感を感じた頃の記憶が最近蘇っています。 知…

鵺(ぬえ)のような 18 「黒を白に、白を黒に」

職場やそれほど気心を知らない程度の人間関係では、まず政治的な話や宗教の話は避けています。 政治や宗教について自分の考える正しさをネット上のように表明してしまうと、日常生活の中では平穏を保っているような関係が壊れてしまうことがありますからね。…

ツルボを探しに東へ西へ

立秋がくると、猛暑日が続く8月だというのにどことなく秋の日差を感じて、道ばたの草むらも秋の草へと変わり始めますね。 イネ科の草が存在を表し、花の少なかった季節からあの日本では珍しい鮮やかな濃いピンクのオシロイバナとか白や黄色やいろいろな花が…

鵺(ぬえ)のような 17 都市伝説がまたひとつ

入院されている産婦さんやご家族からいまだにけっこうな頻度で訊ねられるのが、「満月や台風、低気圧の日はお産が多いのか」という質問です。 あるいは「〇〇は効果があるのですか」「△△した方がいいですか」と巷で話題になっていることも訊ねられます。 満…

生活のあれこれ 9 「暮らし(くらし)」と「生活」の葛藤

新潟市の「潟のデジタル博物館」に鳥屋野潟(とやのがた)周辺の昔の姿が書かれていました。 潟の産物や賑わい 排水機場の稼働(昭和20年代以降)以前、鳥屋野潟は栗の木川と信濃川を通じて日本海とつながっていました。そのため、かつてはコイ・フナなどの…

観察する 75 「潟」という文字

新潟はなぜ「潟」なのかの答えにはまだまだ到達しないのですが、ブログの中で何度も「潟」という字を使っています。 パソコンで転換するのは簡単なのですが、手書きだとちょっと書きにくい字ですね。 さんずいはともかく、「臼」をバランスよく書こうと気を…

行間を読む 163 「地図にない湖」

ここ3年ほど新潟はなぜ「新潟」なのだろうという素朴な疑問の答えを探しているのですが、なかなか見つかりません。 頼みの綱のWikipediaの「新潟県」には「県章は「新」の字を崩した物を中央に置いて、その周りを「ガタ」を丸く図案化したもので囲んだもの」…

米のあれこれ 40 福島江用水の開削

少しだけ歩いた福島江用水ですが、17世紀半ばに水不足に苦しむ農民が安心して米作りできるよう桑原久右衛門によってひらかれた歴史をもう少し知りたくなりました。 検索すると「福島江開削に学ぶ」(長岡郷土史研究会顧問 今井雄介氏)の講演録が公開されて…

散歩をする 366 福島江用水を訪ねる

2019年に初めて長岡市を訪ね、信濃川の堤防沿いを歩きました。 以来、時々地図を眺めています。 上越新幹線が長いトンネルから出ると、「そこは雪国だった」というよりは「そこは広々とした水田地帯だった」という長岡南部の風景です。どこからこの用水路が…

シュールな光景 28 現実の世界と虚構の世界がねじれる

最近になって高麗人蔘茶のことを思い出したのはテレビでその「問題」を耳にしたからですが、番組の合間には「〇〇で膝の痛みが取れる」「何歳若返る」といったサプリや化粧品の宣伝、言い換えれば人生のパフォーマンス向上のための「ドーピング的振舞い」と…

行間を読む 163 「朝鮮人蔘」から「高麗人蔘」へ

1960年代の子どもの頃に観た韓国の少女舞踊団とともに、最近しきりに思い出すのが高麗人参茶です。 やはり小学生の頃で、たしか高価そうな桐の箱に入っていたような記憶があるのですが、高麗人参茶の粉末パックが自宅にありました。 正確なことは覚えていな…

水のあれこれ 263 信濃川と中ノ口川

大河津分水路で信濃川の一部が日本海へと流れ、そこから信濃川は細い水色の線で描かれます。 パソコンの拡大できる地図でなければ、どこが信濃川本流なのか見落としそうな川幅ですね。 その大河津分水の先の信濃川も歩いてみたいと思うのですが、公共交通機…

散歩をする 365 太右エ門バス停から信濃川沿いに矢代田駅まで

それまでパラパラだった雨がしだいに本降りになる中、鳥屋野潟から太右エ門新田地区を歩き、信濃川堤防沿いのバス停まで来ました。 気温は22度ですが、6月中旬ですから蒸し暑さもひとしおです。 ここから念願の信濃川沿いの水田地帯を見る計画です。 ちょう…

鵺(ぬえ)のような 16 しがらみ

1990年代ごろ、公共事業を批判的に見るという世の中の雰囲気にはいろいろな流れがあったのだと思いますが、まず思い出すのが子どもの頃からその名をニュースで聞かない日は無かったのではないかと思うほど耳にした田中角栄氏です。 歴代総理大臣というと田中…

水のあれこれ 262 鳥屋野潟(とやのがた)

30年ほど前、「公共事業で整備された池」ぐらいに勝手に思い込んでいた鳥屋野潟ですが、今回訪ねた後にこうして記録をまとめながら知らないことばかりでした。 鳥屋野潟(とやのがた)は、新潟県新潟市中央区にある潟。栗の木川に合流する一級河川(信濃川水…

散歩をする 364 鳥屋野潟(とやのがた)から太右エ門新田へ

天気予報では晴れか曇りだったのに、新潟駅に着いた頃にはパラパラと雨が降り始めました。 海岸に近いところはお天気が変わりやすいのでしょうか。 散歩二日目の最初の目的地は鳥屋野潟(とやのがた)で、新潟駅南口から8時5分にバスに乗りました。 地図で見…

散歩をする 363 新潟市内の潟と水田地帯を歩く

自宅だと2時間おきぐらいに目が覚めるのですが、旅先ではなぜか朝まで熟睡して一度も起きることがないことがほとんどです。これも遠出の醍醐味ですね。 4時に目が覚めた時には、うっすらと明るくなり始めていました。 新潟で宿泊したホテルからは、新潟駅が…

事実とは何か 94 最終的に専門家と協議した内容の報道を

9月6日付の「新型コロナ 療養期間短縮へ 症状ありは7日間 無症状5日間に」(NHK NEWS WEB)を読みました。 どういう理由からこの短縮が決定されたのだろうと、この記事からはわかりません。 特効薬ができたわけでもないし、小児から成人までのワクチンの接種…

食べるということ 82 焼き魚

遠出に出かける前はぜひ食べてみようと楽しみにしているものもあるのですが、疲れすぎて豪華な食事はいらなくなり、結局おにぎりで終わってしまうことがほとんどです。 幻の味がどんどんと増えています。 新潟市に一泊するにあたって何を食べようかと楽しみ…

行間読む 162 白新線と潟

福島潟を訪ねる時に、JR坂町駅からJR豊栄駅まで羽越本線新潟行きに乗りました。 羽越本線はその途中の新発田駅から本来の羽越本線と白新線に分かれるのですが、列車案内では白新線を通って新潟へ向かう列車も「羽越本線」と表示されます。 ところが豊栄駅の…

水の神様を訪ねる 64 「水損地」と「流作場」、そして「青蛙」

万代テラスで信濃川の悠々とした流れを眺めたら、やはり頑張ってもう一箇所を訪ねてみようと元気が出ました。 万代テラスから東へ300mほどのところに、流作場三社神社があります。 地図ではその隣りにある宮浦中学校とともに楕円形の地形が残っているように…

散歩をする 362 信濃川河口を歩く

念願の福島潟を訪ねることができて満足し、福島潟へ向かった時とは違う道を選びながらまたJR豊栄駅へと戻りました。駅へ向かう道が少し上りで、潟の地形を実感しました。 それでも駅前の表示では海抜2.1mだそうです。 15時48分の豊栄発新潟駅行きの列車に乗…

米のあれこれ 39 福島潟の干拓

1960年代から70年代、私が子どもの頃にはすでに新潟県といえば「米どころ」でした。 1990年代半ばに信濃川の水を制御するシステムと広い越後平野に広がる水田地帯を初めて訪ねて圧倒されました。 ただあの頃は、ずっとずっと大昔からこういう風景が続いてい…

行間を読む 161 江戸時代からの阿賀野川の河道の変遷

信濃川の流れはだいたい頭に描けるようになったのですが、阿賀野川については「新潟県のだいたい真ん中あたりを流れている」くらいしか思いうかばないまま、今回の散歩に出かけました。 地図では福島潟も阿賀野川本流から少し離れた場所のように見えますから…

記録のあれこれ 128 福島潟と新潟県立環境と人間のふれあい館

JR豊栄(とよさか)駅から福島潟までは思ったより遠いなあと思ったら、歩いて1時間ほどかかりました。 ようやく目の前に福島潟が見えて始め、水田地帯の終わりのあたりに流れる新井郷川(にいごうがわ)に沿って北東へと歩くと福島潟の放水路がありその一角…

鵺(ぬえ)のような 15 ねじれる

日頃はあまり政治家の皆さんの名前を覚えることがなくて、自分の仕事の関係省庁の大臣名でさえ記憶は危ういものです。 今回はさすがに自分が一票を投じたことの責任もあるので、名前が上がった方々の経歴をWikipediaで読んでみました。 なんとなく名前に記憶…

事実とは何か 93 批判や謝罪ではなく、再発防止の視点へ

今までも夜勤の出勤前の時計がわりに午後2時台の番組をつけていたのですが、ゴシップとか批判ばかりのようでちょっと苦手でした。 最近は、これまで敬遠していた番組を録画して観ることもあります。 全ての番組を観ることはできないのですが、かちゃかちゃと…

米のあれこれ 38 水田か畑か

時間があると地図を眺めては「この水田の水はどこから来るのだろう」と用水路や堰を探すのが趣味になってきて、それが散歩の計画につながっていきます。 そして干拓地の歴史にまで関心が広がってきました。 *福島潟の干拓の歴史* 福島潟の歴史を読み、そこ…