2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧
「なかなかおっぱいに吸いつけない」「授乳時の痛みやトラブル」でのフォローも、最初は本当に手探り状態でした。 今日はそのあたりの失敗談です。 ところでこの完全母乳のシリーズを書くきっかけになったのは、ニューヨークの「ラッチ オン NYC」という…
退院後のフォローとして関わった対象として多かったのが、「退院時に赤ちゃんが体重増加期に入っていない」「直接吸えない、乳頭痛が強いなどのトラブル」「第一子のときに母乳がうまくいかなかった不安」などです。 <退院時に赤ちゃんが体重増加期に入って…
自分自身の授乳支援の関わり方を振り返っての失敗談を続けます。 私が助産師になった頃は完全母乳という表現こそありませんでしたが、それでも「できるだけ母乳で」という雰囲気ができ始めていた頃でした。 <退院後のフォローで「母乳だけ」にならなかった…
昨日までの、Japan Open 2012に酒井志穂選手の姿がありました。 4月の日本選手権で背泳ぎのオリンピック代表になると思っていたのに、まさかの0.02秒の差で代表落ち。 日本選手権の100mの選考でもれた日にも朝方まで泣いていたそうですが、気持ちを持ち直し…
気がついたら2週間近く、完全母乳について書き続けていました。 何事も頑張りすぎずにほどほどに、ということで今日はひと休みで競泳の話です。 ・・・というか、実は今競泳の大会開催中で私の頭の中は競泳モードなのです。 5月25日(金)から辰巳国際プ…
母乳は吸わせ続ければ、多くの場合母乳だけで育てられるほど出るようになるのか? これが多くの人が知りたいところではないでしょうか。 私も助産師になったばかりの頃から、とてもこのことに関心がありました。 そして最近の私の中での答えは、YesでもありN…
ダナ・ラファエル氏の「母親の英知 母乳哺育の医療人類学」(小林登監訳、医学書院、1991年)の各章にはすべて、日本語のタイトルとともにこの「Only Mothers Know」という言葉が入っています。 各国でのフィールドワークの報告にも興味深い話がたくさんある…
ダナ・ラファエル氏の「母親の英知 母乳哺育の医療人類学」(小林登監訳、医学書院、1991年)の本に戻ります。 最終章「8章 母なる英知」では、ラファエル氏はフィールドワークを通して以下のようにまとめています。 適切な支援、十分な食糧、母乳が強制され…
「母性のゆくえ 『よき母』はどう語られるか」エリザベート・バダンテール(松永りえ訳、春秋社 2011年3月)の中で、ラ・レーチェ・リーグのインターネットサイトの英語版で、「母乳育児の十戒」が掲げられていることが書かれています。 十戒といっても、実…
表題の「母乳哲学の十か条」という表現は、前回の記事で紹介した「母性のゆくえ 『よき母』はどう語られるのか」(春秋社)の中で著者のバダンテール氏が、ラ・レーチェ・リーグが1985年に出した十か条を「母乳哲学の基本となる十か条」と書いているところか…
前回の記事で、ラファエル氏は「母子擁護グループの強圧的な行動」を批判していることを紹介しました。 ラファエル氏の著書の中にはグループ名は書かれていませんでしたが、国際的な母乳推進運動の中心になってきたのがラ・レーチェ・リーグ(LLL)というアメ…
途上国での乳児死亡率の増加に単純な原因(多国籍企業の粉ミルク販売促進)と単純な解決策(母乳推進運動)を求め、多くの人たちが途上国の女性や子どもたちの実情もしらないままに、さまざまな思惑がうねりとなり大きな力となり国際機関を動かしていきまし…
昨年の東日本大震災でもそうでしたが、最近では大きな自然災害があると災害派遣医療チーム(DMAT)が災害発生直後には現地に派遣されるし、各地からたくさんのボランティアの方々が支援に集まってくる様子に、30年前とは隔世の感があります。 私が海外医療援…
途上国での乳児死亡率の増加に対して、単純な原因(多国籍企業の粉ミルク販売促進)と単純な解決策(母乳推進運動)に答えを見つけて、調整乳反対運動と母乳哺育推進運動が広がっていくことになったことは前回の記事で書きました。 ラファエル氏は、「第7章 …
母乳推進運動の中で必ず出てくるのが、多国籍企業による粉ミルクの販売促進が第三世界での乳児死亡を高めたという話です。 2012-02-23 - ふぃっしゅ in the waterでも、日本ラクテーションコンサルタントの「母乳育児支援スタンダード」(医学書院、2009)の…
<「第7章 母乳哺育の政治学」 Only Mothers Know > ラファエル氏の設立した母乳哺育研究センターがこの母乳哺育の調査研究を開始した1975年当時は、発展途上国の母乳哺育や乳児について関心をよせる研究者はほとんどいなかったようです。 そういう時代に…
ダナ・ラファエル氏の「母親の英知 母乳哺育の医療人類学」は1991年に出版されました。 かれこれ20年以上も前に購入して、ずっと本棚においてありました。 当時は私自身も母乳にとても関心があり、「吸わせれば出るようになる」と書かれた書物に背中を押され…
こちらの記事で、ダナ・ラファエル氏の「母親の英知 母乳哺育の医療人類学」(医学書院、1991年)を紹介しました。 どのような経緯で、この「いきすぎた母乳哺育への警鐘」を鳴らすための本が書かれたかについて今回紹介したいと思います。 <自身の母乳哺育…
前回の記事で食品安全情報blogの畝山智香子先生から、「北米から日本が導入してほしいもののひとつがすぐに飲ませられる、調乳済み液状ミルクです」というコメントをいただきました。 私も昨年の震災時に、産科施設での防災物資として液状乳児用ミルクと使い…
畝山智香子氏の食品安全情報blogに「ニューヨーク市保健省は母乳を与える母親を支援する"LATCH ON NYC(吸い着けNYC)"イニシアチブを開始」という記事がありました。 http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20120511 「新生児にとって『吸う』とはどういうことか」…
私自身は外科系看護に関心があって看護師になりました。 なぜかわからないのですが、正直なところ学生時代は産婦人科の授業と実習が一番苦手でした。 助産師という資格についても全くといってよいほど関心がありませんでした。 そんな私が海外医療援助に関わ…
こちらで書いたハンガーで造られた巣が撤去されていました。 ついこの間まで、気分転換をはかっているのか親鳥が狭い巣の中で立ち上がっていたりする様子が見えていましたが、先日、丸ごと巣がなくなっていました。 誰かが通報して、撤去されたのでしょうね…
昨日に続いて人生を語るには経験不足で早すぎる私ですが、それでも、うまくいくことだけが充実した人生ではなく、困難な時やどん底の時にこそ何か大事な意味がありそこにじわーっと湧き出すものがあることぐらいはわかります。 さらに人の病や死に多く関わる…
タイトルにした人生訓のようなことを語るほどの中身も持たない私ですが、さすがにここ数日の「親学」の話題にはびっくりして何かを言いたくなりました。 あくまでも一個人の感想ですが。 <自分探しの時代> 二十数年前、いつもくよくよして消極的だった同僚…
きょうもちょっと黒く行きます。 「記録に残しておきます」第2弾です。 平成23年7月1日付けで日本助産師会から厚労省医政局長あてに要望書が出されているようで、ネット上に公開されています。 http://www.midwife.or.jp/pdf/h23yobo/h23yobo230701_1.pdf …
前回の記事にhaccaさんがコメントをくださいました。ありがとうございます。 haccaさんを担当した助産師の対応に対して、haccaさんが以下のように感じられたことを書かれています。 このような精神論で物事を見る、科学的な検証を避けるといった姿勢が助産所…
助産所業務ガイドラインというものがあります。 2004年から始まって、5年毎に見直しをするということで現在は2009年の改訂版のようです。 助産所業務ガイドライン2009年改訂版 http://www.midwife.or.jp/pdf/guideline/guideline.pdf (現在は「2014年版」に…