2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

散歩をする   97 <東西用水酒津樋門>

倉敷滞在2日目の計画は当初、郷土資料館を訪ねて、その後伯備線で高梁川沿いを歩こうと思っていました。 地図で高梁川沿いを眺めていたら、ため池のような水色の部分があります。 そこから何本かの用水路が海側の干拓地へと伸びています。その一本をたどって…

散歩をする   96 <岡山平野を歩く>

私が大好きだった祖父の田んぼ周辺の風景は干拓によってできたものであったことを知った昨年から、いつかは倉敷の干拓の歴史の跡を歩いてみようと思い始めていました。 祖父、曽祖父がなぜあの地域で米を作り始めたのか、手がかりになる資料を探していました…

新生児のあれこれ 59 <新生児中毒性紅斑>

助産師になってからかれこれ30年、ずっと気になりつつもこれといった納得のいく説明にまだ出会わないもののひとつが、新生児中毒性紅斑です。 出生後しばらくすると、全身に虫刺されのような赤いボチボチが出始める赤ちゃんがいます。 中毒疹があった場所が…

観察する  58   <自然の定点観測>

近所の庭の沈丁花を毎日のように眺めて通るのですが、今年は11月5日に小さな固いつぼみが出始めているのに気づきました。 大きさにして数ミリぐらいでしょうか。 いきなり一晩で数ミリになったとは考えにくいので、やはり毎日見ているようで見ていないもので…

「聖書」に言及した記事のまとめ

「聖書」というだけでもう読み飛ばされそうですが、この世に楽園はないの最後に書いたように、「聖書は失敗学であると思って、時々聖書を読みながら考えるくらいが、私には宗教とのちょうど良い距離感なのかもしれない」と思っています。 20代初め頃からキリ…

記録のあれこれ  24 <日々、何を書き留めるか>

来年のカレンダーはどうしようか、手帳や日記帳はどうしようかと思い悩む季節ですね。 最近は手帳売り場がやや縮小された印象がありますが、パソコンに記録を残すのは何かと不安なことが多く、やはり紙に書くという方法は根強い人気があるのではないかと思い…

散歩をする   95 <日本経緯度原点>

地図の基本である測量について書かれたものを読むと、三角点や水準点そして海からの高さの基準になる基準水準点と、もうひとつ、「日本経緯度原点」があります。 「近代測量の幕開け」の展示ではその日本経緯度原点については、「日本の位置の基準となるもの…

発達する  22 <過去・現在・未来>

「近代測量の幕開け」を観に行くのに、行きはつくばエキスプレスでしたが、帰りは途中で寄ってみたいところがあったので別の路線に乗り換えました。 座席は空いていたのですが、座席に座っていると限られた方向の風景しかみえません。 車窓から見える地形を…

記録のあれこれ  23 <フランス式からドイツ式へ>

先日観に行った「近代測量の幕開け」で、もうひとつ疑問が解けたことがありました。 今年の夏は災害と認識する暑さが続いていたので、冷房が効いたあちこちの郷土資料館を訪ねました。そこまで行くだけでも大汗でしたが。 明治時代から昭和にかけて渋谷に搾…

数字のあれこれ  46 <地図は数学>

地図と測量の科学館で11月13日から12月24日まで「企画展 近代測量の幕開け」があることを知り、いてもたってもいられなくなって出かけました。 いつも行き当たりばったりの散歩なのですが、今年は思いつきで行った場所で水準点に出会い、そこから関心が日本…

客観的のあれこれ 4 <「三人の友人との議論」>

唐突なタイトルですが、これは旧約聖書のヨブ記のテーマです。 20代後半から旧約聖書と新約聖書を読み始めたのですが、たとえ話など教訓的なわかりやすい話が多い新約聖書に比べても、難解なのが旧約聖書でした。 歴史背景やその地域の地理、気候、文化など…

横文字のあれこれ 4 <バズる>

今日は、横文字というより和製英語の話でしょうか。 私が中学生以来ほとんど使うことも耳にすることもなかった英単語を最近よく耳にするようになり、こんな意味になるのかとちょっと驚いています。 buzzって確か、蜂がブンブンいうという意味だったように記…

水のあれこれ 89 <疎水>

疎水という言葉が初めて印象に残ったのは、確かブラタモリで琵琶湖疏水を紹介していたときでした。 なんとなく知っているつもりになって、その言葉をそのままにしていました。 大和田機場から印旛沼よりにあるまっすぐな新川ですが、印旛放水路の「概要」に…

散歩をする   94 < 印旛沼>

印旛沼、手賀沼、牛久沼あるいは谷中湖といった大きな湖沼が関東平野にはあり、その場所がだいたいどこにあるのかはしょっちゅう地図を見ていたのでわかっていたのですが、それが利根川流域であることがつながって見えて来たのがここ2〜3年です。 そして利根…

事実とは何か  55 <沼なのか、川なのか、海なのか>

谷津干潟は1960年代から70年代の工業地帯が開発される時代に、そこだけなぜか取り残された。 その理解で概ね合っているようですが、Wikipediaの概要には「習志野市谷津地先の干潟は利根川放水路計画により旧大蔵省の所有であったために埋め立てを免れ」とあ…

散歩をする   93 <谷津干潟と海の神様>

私の散歩コースは、地図をつらつらと眺めることで決まることがほとんどです。 暇ができると地図を眺めています。 穴が開くほど地図を眺めているはずなのに、時々見ているはずなのに見ていないものに気づくので、ちょっとヒヤリとしながらもまた新たに目的地…

記憶についてのあれこれ 134 <さぎとかも>

時々呪文のようなタイトルになるのですが、パッと見て思いつくのは「詐欺とカモ」でしょうか。 今回は、鳥の話です。 先日、目黒川緑道を歩いていたら、さぎが2羽いました。 そこは、目黒川の上流部分の暗渠の上に下水道の再生水を流した人工の川です。 周辺…

横文字のあれこれ 3 <バースレビュー>

「バースレビュー」、何を意味するのかすぐに答えられるのであれば、相当、「出産」に関心のある方かもしれません。 分娩施設に勤務しているスタッフなら、「積極的に使っている」「意味は知っているが使っていない」「聞いたことがある程度」「知らない」は…

数字のあれこれ  45 <人間の距離感>

日本だと「人」や「人間」という漢字を使って「ヒト」を表すので、「人の漢字を見るとわかるように、人間は支え合って生きて行くもの」とか「人間は一人では生きていけない、人と人の間で生きるのだ」という話は、どこかで一度は聞く話ですね。 あるいは言い…

正しさより正確性を 12 <「正しさ」との闘いに距離を置く>

毎日、ニュースの続報を待っていました。 おそらく資格停止処分が短縮されるだろうという、私の期待は甘かったようです。 競泳 古賀が不服申し立て ドーピングで資格停止に不満 競泳男子で2018年リオデジャネイロ五輪代表の古賀淳也(31)=第一三共=がドー…

散歩をする   92 <三田用水>

三浦半島へ行くときに京急線品川駅のホームで電車を待つ間、目の前に坂道があることに気づきました。 以前、品川駅をよく利用していたのですが、駅のそばにこんなに高低差があることに気づいていなかったことに愕然としました。 ああ、ここが以前の海岸線だ…

事実とは何か  54 <街の名前と印象>

国会庭園北庭の日本水準点を見たあと、どうやって帰宅するか地図を眺めながら考えました。数路線の地下鉄が通っているので、どれに乗っても帰れるのですが、せっかくだからふだんは歩かないような道を探してみました。 昨年、溜池山王駅あたりから赤坂見附方…

記憶についてのあれこれ 133 <「安静時間」がなくなり、面会時間が長くなった>

面会についていろいろと考えるこの頃ですが、頼みの綱のWikipediaにも面会についてのまとめは無いようです。 コトバンクでも、「人と会うこと」の意味だけでした。 病院や介護施設などへの面会の機会が以前に比べて増えて、身近な言葉になったと思うのですが…

散歩をする   91 <日本水準原点>

水準点や験潮場が気になり、やはり日本水準原点をこの目で見てみようと思いつきました。 知識の習得は脇に置いて、まずはその場を見たいというレベルの関心です。 国会庭園(北庭)は、20年以上前に行った記憶があります。なぜ行ったのかも覚えていませんし…