小金がまわる 39 ICカードとそのモバイルICは「別物」

昨年、PASMOやSuicaが半導体不足で新規購入が中止になりました。

「十数年使っているからそろそろ買い替えておこう」と直前に購入したのは虫の知らせだったのでしょうか、幸運でした。

あれから今も販売再開のお知らせは見かけません。

 

もし購入しないまカードが壊れてしまったら、否応なくモバイルPASMOになっていました。

 

こんなことを書くと、デジタルを面倒がって使わない人のように思われてしまいそうですね。

どちらかというとまだリスクの方が未知数なのに、ここ10年ほど「機械を使いこなせない」「新しいものを取り入れようとしない」と見られることへの葛藤が大きくなりましたからね。

 

 

*現金と借金*

 

あれこれ考えているうちに、そうだ「ICカード」と「モバイルICカード」は別物だと、至極当たり前のことに気づきました。

 

ICカードは2万円の上限がありますが、チャージすれば現金そのものの価値があります。

そのチャージも現金で可能です。

 

ところがモバイルICカードは全く同じように見えて、必ずクレジット会社を通さなければ決済されないですし、チャージもまた同じ。

つまりそこにチャージされている金額は「私のもの」のようで、実は一時的にクレジット会社から借用しているものである。

 

一見同じ「キャッシュレス」でも、ICカードそのものでお店で支払いをするのは自分の現金をその場で使うのと同じですが、モバイルだと「クレジットを使って支払う」ことになって全く「キャッシュレス」の意味が違うのだと。

 

ただし、ICカードを利用できる各鉄道・バス会社や店舗は決済会社を通さないとその売り上げを得られないのでしょうが、少なくともこちら側には手数料は不要で現金と同じです。

 

 

私の20代からの「少ないかどうか、額にかかわらずローン(誰かが一時的に立て替える)を抱えない、できるだけその場でお金を支払い終える」という信念からすると、日々の交通費まで借金の形式での支払いを増やしたくない、だからモバイルPASMOモバイルSuicaに抵抗があるのだと最近はっきりしてきました。

ですから、最近はごく限られた通販の支払いのみクレジットを利用しています。

 

ところが最近は国が「クレジット会社を通したキャッシュレス社会」を進めているのはなぜなのでしょう。

 

こまごまと食品やら日用品やら交通費をキャッシュレスにしてクレジット会社を通さずにいられないのは、お金を移動して手数料で成り立つ業種には利益があることでしょう。

まるで人を駒のように動かしてその手数料で成り立つ仕事と同じかもしれないですね。

 

それが社会に必要な部分もあるけれど、実業と虚業の境界線がちょっとずれてきた時代を表しているのかもしれないですね。

 

スマホを使い始めて13年ほど立ちましたが、その便利さを楽しむとともにあまりはまり込まないように使い分ける機械だと最近は思うようになりました。

 

 

 

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