2017-01-01から1年間の記事一覧

失敗とかリスクとか まとめ

列車運行に対する感情から昨日まで、8日間連続で書いた内容が、失敗とかリスクマネージメントに関することでした。 2012年に始めたこのブログは、私自身の失敗を掘り下げて考えていくスタイルになりつつあります。 言いかえると、自分の思い込みやこだわりが…

記録のあれこれ 11 <失敗を記録する>

「インシデントを認め、報告する」歴史の中で、1974年のダレス国際空港での事故を機に、1975年から「航空安全報告システム」がスタートしたという話を紹介しました。 そのスタートは難しかったようです。 「医療におけるヒューマンエラー なぜ間違える どう…

数字のあれこれ 29 <二度あることは三度ある>

「二度あることは三度ある」は、失敗学に通じることわざかもしれません。 【意味】 二度あることは三度あるとは、物事は繰り返し起こる傾向があるものだから、失敗を重ねないようにという戒め。 【注釈】 同じようなことが二度も起きると、さらにもう一度繰…

行間を読む 70 <三毛別羆事件とヒューマンエラー>

三毛別羆事件が起きてから半世紀過ぎた1960年代に木村盛武氏が初めて調査した当時は、まだリスクマネージメントという言葉や概念もなかった時代ではないかと思います。 リンク先のインタビュー記事を読むと、いまだに社会の感覚はあまり変化がないのかもしれ…

行間を読む 69 <「インシデントを認め、報告する」歴史>

1990年代から医療現場でも医療安全対策の中でインシデントレポートが導入され始めました。 当時は、まだ目の前の医療事故を防ぐことに精一杯だったので、インシデントレポートとかリスクマネージメントの歴史にまで思いを馳せる余裕がありませんでした。 ま…

行間を読む 68 <ヒューマンエラー>

列車を20秒早く出発させたら謝罪する日本社会と羆に襲われた事件、そして事故調査が終わる前に次々に「事実」として報道されてしまう社会の3つの記事は脈絡がないようで、ひとつの関心を持って書いたものです。 それはヒューマンエラーとでもいうのでしょう…

事実とは何か 47 <重大インシデント>

数日前、新幹線の台車に亀裂が入ったまま走行していた件の続報ニュースを見て、ちょっとびっくりしました。 「重大インシデント」で、JR側が「深くお詫びする」と謝罪会見をしていたからです。 最近のリスクマネージメントについて私の知識のアップデートが…

記憶についてのあれこれ 123 <木彫りの熊>

鮭を咥えた木彫りの熊といえば北海道のお土産ですが、初めて本物を見たのは今から半世紀ほど前、小学校2〜3年生だったと思います。 たしか、北海道に行った父がお土産に買ってきてくれたのでした。 玄関に飾ったような気もするのでけっこう大きかったような…

世界はひろいな 42 <列車運行に対する感情>

2000年代に入った頃から、電車の中で運行状況がリアルタイムに画面で確認できるようになりました。特にここ10年ほどで液晶画面型の列車が増えて、事故で止まった路線の情報がすぐ把握できることが助かります。 90年代の通勤では人身事故などで列車が止まると…

散歩をする 49 <「春の小川」を歩く>

前回の続きで、いよいよ「春の小川」へ。 東京都建設局のホームページにも、「春の小川」の説明と、河骨川(こうほねがわ)の地図があります。 散歩に行く前と帰ってからとその地域を検索すると、すでに何人もの方がそこを目指して歩いた記録が見つかります…

散歩をする 48 <渋谷から新宿までハケ下を歩く>

私の高校時代に「地理」の授業を受けたかどうか覚えていないのですが、あったとしてもその頃始まった共通一次試験では選択する人が少ないマイナーな教科だった記憶があります。 ですから地図が大好きでも、ただ眺めて楽しむぐらいでした。 数年ぐらい前から…

アイリッシュハープ

昨夜、内幸町ホールで「アイリッシュハープのしらべ」という小さなコンサートがありました。 「アイルランド・日本外交関係樹立60周年記念事業」として、昨年からいろいろな展示や催しが開かれているのは知っていたのですが、なかなか日程が合わずにいまし…

気持ちの問題 50 <小さな神をあがめたくなる時>

胎児記憶のサイトに、「胎内記憶を通じて」があり、こんなことが書かれていました。 池川明先生の胎内記憶という言葉を池川明先生に知り合うことができて そしてさらに言うと「かみさまとのやくそく」という映画をみることによって 全部みんな自分たちは親を…

簡単なことを難しくしているのではないか 10 <「出産」や「育児」の小さな神になりたがる>

いつものようにうさぎ林檎さんの妖怪アンテナが、日本胎内記憶教育協会という団体の存在をキャッチ。 「胎内記憶」についてはお腹いっぱいなのですが、「教育」がついたので何を言っているのか覗いてみました。 「胎内の状況は子どもの将来を左右する」とか…

食べるということ 24 <女性が一人で飲む>

豊かな水とお酒の関係を考えていたら、今までの人生、本当によく飲んで来たなあと回想にふけってしまいました。 コーヒーもそうですが、もしかしたら水やお茶の総量よりもお酒のほうが多いかもしれません。 「初めてお酒を飲んだのはいつか」に書いたように…

水のあれこれ 73 <水と酒>

福生駅から下って、清岩院の湧水を見たあとはまたしばらく玉川上水に沿って段丘の上を歩き、熊川あたりでぐいっと玉川上水は拝島方面の内陸部へと流れを変えるあたりで、私はそこから多摩川沿いの奥多摩街道へ。 ところどころにある脇道の先を見ると、急な下…

散歩をする 47 <ケルネル田圃から春の小川へ>

武蔵野台地はハケの上であり、「昭和も後半の高度成長期ごろまでは、米が2割から3割、それも陸稲米で冷えるとぼろぼろになる麦飯やかて飯を常食とし」というWikipediaの説明文を読み、なるほど、私も幼児期から合わせればかれこれ50年近くを武蔵野台地で生活…

事実とは何か 46 <新生児の低血糖>

m3.comという医療ニュースのサイトに、「医療ニュース 地方紙号外」というまとめが時々送信されてきます。 「11月13日から12月10日に読まれた地方紙の記事で関心が高かったもの」のトップが、「出産時医療ミス 適切な血糖管理せず 中津市民病院」でした。 こ…

イメージのあれこれ 10 <武蔵野台地と関東ローム層>

福生に行くために、久しぶりに中央線に乗りました。 20年ぐらい前は頻繁に乗っていた電車なので懐かしさを感じるとともに、その後、1999年から2012年までの間に高架化された中央線に初めて乗るのでわくわくしました。 三鷹のあたりから高架された箇所に入る…

散歩をする 46 <福生から段丘をあるく>

福生と聞くと、米軍基地とかアメリカっぽい街がまず浮かんでくるかもしれません。 私にとっては、30年ほど前に関心をもった玉川上水が流れている街です。 少し上流の羽村堰から、何回かに分けて玉川上水を辿った日の記憶の断片があります。 湧水の中で紹介し…

数字のあれこれ 28 <柿の種>

12月も中旬近くになると、店頭から柿が消え始めるので悲しいです。 秋から冬の初めにかけて、その年によっても嗜好が変わるのですが、リンゴばかり毎日食べ続ける年もあれば、柿だけを食べ続ける年があります。 今年は、無性に柿が食べたくてここ2ヶ月ぐらい…

観察する 41 <季節のゆらぎ>

11月下旬から12月初旬といえば、紅葉と皇帝ダリアのような晩秋の風景のはずですが、今年は冬を飛び越して春が来たのかと思うことがたびたびあります。 近所の庭では、水仙が11月から咲き始めていたましたし、沈丁花のつぼみが12月初旬ですでにふくらみ始めて…

水のあれこれ 72 <水中と陸上の筋肉>

かれこれ30年近く泳いでいますが、「お肌の曲がり角」よりも「筋肉の曲がり角」ということで、腰痛予防と全身の筋力の維持が目的で始めました。 腰痛はほとんど再発していないのでかなり目的は達成されていると思いますが、全身の筋力の維持になると、泳ぐだ…

水のあれこれ 71 <湧水>

いつも朝起きた時の気分と天候と風の強さで決める、一見、いきあたりばったりの散歩のようですが、案外、短期中期長期の3つの視点という父の教えが生きていると思っています。 ここ2年間ほどの散歩の伏線は「水」なのだと、自分でも見えてきました。 海や川…

目から鱗 12 <フィルハーモニー>

昨夜、快眠の私には珍しく寝付けそうになかったので、何気なくテレビをつけたら、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」で「ベルリンフィルで個性派団員を束ねる日本人バイオリニストに密着」を放送していました。 普段は「神の手」とか人をカリスマ化して…

散歩をする 45 <明治神宮御苑>

今年の10月は本当に雨が多く、休日のたびに雨でした。 そんな下旬、ふと思い立って明治神宮へ行ってみました。 表参道の街路樹を見に行った時に、明治神宮の中を歩いたことがないことを思い出したのでした。 毎年、初詣の風景を見ているし、山手線で神宮の森…

散歩をする 44 <代々木公園>

代々木公園と聞いて思い浮かべるものは、何でしょうか? 最近なら、海外渡航歴のない人が代々木公園で蚊に刺されてデング熱を発症し、公園が封鎖になったことも記憶に新しいですね。あれは2014年8月だったようです。 地下鉄で代々木公園の下を通ったり名前は…

つじつまのあれこれ 12 <現実と理想(好み)の話でつじつまがあわなくなる>

先日来の「子連れ出勤」の件をまだ、考えています。 ネット上で読むことができるご意見や感情の変化をみていると、おそらく最初は大きく感情を動かされ共鳴した人たちの中にも、何かつじつまの合わなさを感じて気持ちのやり場に困っている方々がいらっしゃる…

運動のあれこれ 11 <「イクメン」という運動がもたらしたもの>

「子連れ出勤」のニュースは、結局のところ1970年の母乳哺育のエリートを生み出した流れに影響を受けているのかもしれないという印象で私の中では整理がつきました。 昨日の毎日新聞の記事で気になったのが、「私の価値観や判断は正しい」という信念のゆるぎ…

事実とは何か 45 <「お母さんと赤ちゃんが一緒にいられる」ための運動とは何か>

議場に7ヶ月の乳児を連れいて行った件のだいたいの背景が見えて来たような気がします。 最初は、市側にも何か別の対応方法があったのではないかとも思いつつ、その後の詳細を知りたいと思っていました。 じきに、11月23日付けで「荻上チキ 赤ちゃんと議場入…