2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧
40代ごろから急に、身近にある植物が気になりだしました。 いつも何気なく歩いている道ばたの見慣れた雑草からよその家で育てている草花や樹木まで、目がいくようになりました。 子どもの頃には見たこともなかった植物が増えていることもありますが、子ど…
1990年代に東南アジアを行き来していた頃、助産学生だった現地の友人と出会いました。 彼女は、その国の内戦が続く地域での国内難民として物心ついた頃から暮らしていました。 しかも彼女たちは「反政府ゲリラを支援する側」の少数民族とみなされていました…
「周産期医学」2010年10月号(東京医学社)の「特集 帝王切開ー母体と新生児に与えるインパクト」の初めに、「我が国における帝王切開分娩の最近の動向」という記事があります。 その「全国の帝王切開率の動向」には以下のように書かれています。 帝王切開…
「事実」という言葉を何度耳にし、何度言葉にしてきたことでしょうか。 同じ現象や状況をみても人によってそこから感じ取る「事実」が違うことは、日常茶飯事といった感じです。 ある人はその事実を「こう受け止めた」のに別の人は違う受け止め方をしたこと…
いつ頃からでしょうか、「情報を発信していきたいと思います」という表現を耳にするようになったのは。 インターネットで個人が情報を「発信する」ことが容易になったあたりでしょうか。 Weblio類語辞典では「人に情報を伝えること」という意義素があり、以…
新聞を読まなくなってどれくらいたったでしょうか。 新聞だけでなくテレビのニュース番組も、あるいはネットのニュースもほとんど目にしません。 新聞を読まないとリテラシーが身につかないとか、受験に不利といった半ば強迫観念のようなものがあって、とに…
父の最近の日常の変化を見ていると、私の仕事はその対極にある変化をみているのだと改めて思います。 父がソワソワしたり少し表情が険しくなると、「あ、トイレだな」とわかります。 「『妹』の前ではこらえたい」という羞恥心があるかもしれないと、できる…
昨年、まだグループホームで生活していた頃の父は、排泄に関しては自立していました。 自分で尿意や便意を感じて、間に合うようにトイレへ行く。たまには間に合わず、スタッフの方々にお手数をおかけしたこともあるとは思いますが、スタッフの皆さんは家族に…
昨年の今頃はまだ杖をつきながらゆっくり歩けていたので、父と散歩に出かけてソフトクリームを食べたり、父の意識のそこに残されたものが沸き上がってくるかのように禅問答のような会話をしていました。 認知症からくる同じことを何度も話すことを父はどこか…
手元に一枚の絵があります。 昨年の今頃、父が描いた絵です。 誰かがクロールで泳いでいる姿を鉛筆で描き、色鉛筆で水の部分を青くそして肌の部分にも少し色が塗られたもので、「プール」と父の字で書かれています。 絵自体は簡素なのですが、空を飛ぶかのよ…
雨が降ろうが台風が来ようが槍が降ろうがプールに来る河童族は雪の日は来ないようですが、お盆休みの大雨の日というのもプールから足が遠のくらしいことを発見しました(適当)。 というわけで、先日はプールがガラガラの時間があって2コースをほぼ独り占め…
今日のタイトルは「思い込みと妄想」にしようか悩みましたが、やはり「助産師の世界と妄想」になりました。 「思い込みと妄想」の過去記事はこちらの記事の最後の一覧からどうぞ。 さて、「助産雑誌」2014年2月号(医学書院)の「『お産を家族に返す』当院で…
前回の記事の「産み方は生き方?」で、「助産雑誌」2014年2月号(医学書院)の「帝王切開のお産をケアしよう」という特集の中に「『お産を家族にかえす』当院での取り組み」という記事があることを紹介しました。 サブタイトルに「帝王切開も尊い出産の1つ…
葛西水族園の大水槽の前でマグロのように悠々と泳ぎたいと思ったことをこちらの記事に書きましたが、あの巨大なマグロが近づいてきてもサッと機敏に向きをかえるイワシなどの集団の華麗で抵抗のない泳ぎにも感動します。 私なんて隣りに激しくキックしながら…
帝王切開を受けるお母さんと赤ちゃんのケアに関するまとまった本というものがなかなかないことは、「専門書がほとんどない」で書きました。 その中で紹介した2冊の本以外に、ここ最近で帝王切開についての特集が「助産雑誌」2014年2月号(医学書院)にありま…
私が助産師になった1980年代終わり頃から90年代を思い返すと、帝王切開での入院期間が半分になりました。 その間に3カ所の総合病院で働きましたが、最初の施設では入院期間が2週間でした。 経膣分娩のお母さんたちの入院期間は1週間でした。 だんたんと入院…
世界水泳2015カザン大会の録画を観て余韻にひたっています。 200mバタフライで優勝した星奈津美選手のレースも、準決勝・決勝ともに鳥肌が立ちながら観ていました。 星選手が競泳日本選手権の準決勝・決勝に残るようになったのは、2000年代後半の高校生の頃…
doramaoさんの本には「食育」という言葉が使われています。 doramaoさんのブログの愛読者としてはちょっと違和感を感じたタイトルなのですが、たぶんあえてその言葉を入れることで、「食育」から怪しい考えに行き着きそうな人たちを取り込む作戦なのかなと思…
「周手術期看護論 第3版」(ヌーヴェルヒロカワ、2015年)では、前回の「手術による変化・喪失の受容支援」の次に「安全の保障」としてマズローの理論から説明が書かれていました。 このマズローの理論はWikipediaでは自己実現理論として書かれていますが、1…
何度か引用させていただいている「周手術期看護論 第3版」(ヌーベルヒロカワ、2015年)ですが、今の看護学生はここまで言語化された周手術期看護を学んでいることが本当にうらやましい限りです。 30年前、私たちが感覚的に感じていたことが言語化され、理論…
今回の世界水泳は、鳥肌がたつ場面がたくさんありました。 といっても、まだ録画を全部見きれていないのですが。 前回のバルセロナ大会で1500m自由形で世界記録を出して優勝したレデッキー選手が、またさらに大幅に記録を伸ばして優勝しましたが、その約15分…
帝王切開や手術を経験された方でないとイメージしにくい話が続きますが、どうぞおつきあいください。 私自身、こちらの記事に書いたように、経験10年目ぐらいで帝王切開術直後の弛緩出血、20年目ぐらいで縫合不全による腹腔内出血を経験してからは、「お産…
数年前に母が心臓の手術を受けることになり、久しぶりに循環器系の手術看護の本を購入しました。 30年前の外科看護とはだいぶ様相が変わっていることを感じたのが、「麻酔覚醒後からリハビリが始まる」ということでした。 母の場合にも、術中合併症がなけれ…
前回の記事に書いたように、帝王切開術後に起こる合併症の怖いものとして術後出血と肺塞栓症があります。 術後出血に関しては前回、「周産期医学」2010年10月号(東京医学社)からその内容を紹介しましたので、そちらを参照してください。 肺塞栓については…
「10年やってわからなかった怖さを20年やって知るのがお産」 これを産科医の先生から学んだことは、こちらの記事に書きました。 「こんなことも起こるのか」と肝を冷やすことが、母胎にも胎児や新生児にも起こる。それが分娩というものだと、つくづく思うこ…
「帝王切開について考える」はまだまだ続きますが、少し別の話題を入れながら続けようと思います。 さて先日の夏休みの課題図書のひとつ、doramaoさんの「管理栄養士パパの食育BOOK」の「終わりに」はこう書かれています。 小さな頃の記憶はとても曖昧ですが…
ついこの間、前を歩く50代前後のサラリーマンとおぼしき人の鞄にふなっしーのキーホルダーがついていました。 数センチぐらいはあったし、あの鮮やかな色ですからけっこう目立っていました。 会社では何と思われているのだろうとちょっと心配になりながら…
今回は、こちらの記事で紹介した「周産期医学」の「特集 帝王切開ー母と新生児に与えるインパクト」(2010年10月号、東京医学社)に掲載されている「帝王切開が育児行動に与える影響」から考えてみようと思います。 「はじめに」では、以下のように「分娩様…
なぜ帝王切開術後のケアについて手術中から授乳をしたり、帰室直後から母子同室を始める分娩施設があるのでしょうか。 おそらく、キーワードは「母性」なのではないかと感じています。 ところで、30年以上前に私が看護学生の時の教科書は「産婦人科看護」で…
先日、父親の面会に行きました。 都内は35度以上の猛暑でしたが、その地域では真夏でも30度を越えることはありません。でも病院のスタッフの方々は「暑いですねーーー」とおっしゃっていました。 私も高校生まではその地域で過ごしたのですが、28度ぐらいに…