2023-01-01から1年間の記事一覧

水のあれこれ 334 昆陽池と瑞ヶ池

阪急線伊丹駅からバスに乗り、松ヶ丘バス停で下車すると目の前に昆陽池があるようです。 地図を眺めていた時には「松ヶ丘」という地名からおそらく高台にため池がつくられて駅からは上り坂だろうと想像していましたが、ずっとほぼ平坦な道でした。 目の前に…

散歩をする 473 行基さんが造った伊丹のため池を訪ねる

9月初旬の散歩の記録から少し寄り道をしました。 このところ、生活を急に変えさせる力がなぜ出てくるのか少し見えてきましたからね。 さて散歩の3日目の朝、倉敷は晴れていましたが四国で線状降水帯の可能性が伝えられていました。さすがの香川も今日は本降…

仕事とは何か 17 セミセルフレジとセルフレジの大きな差

数年前にはまだ一部のお店だったセミセルフレジでしたが、近所のいくつかのスーパーではほぼ当たり前の光景になりました。 店員さんが入力して、お客が機械で自分で支払うという方法です。 「機械化は高齢者に残酷」というわけでもなく、みやすいタッチパネ…

イメージのあれこれ 34 デジタルとは何か

政治家の皆さんの裏金づくりの捜査が次々とニュースに流れる年の瀬。 なんだか呆れ返る感覚の方々が国家を動かしてきたのかと思いますね、まあ時代は繰り返しますからね。 「裏金」ならまだしも、「キックバック」とか「還流」と言い換えるあたりも「イメー…

行間を読む 195 八ヶ郷用水の歴史をたどる

八ヶ郷用水の水面を眺めながら休憩したあとは、八ヶ郷用水沿いにしばらく歩きました。 100mほど歩くと、大きな鳥居がありその境内側に八ヶ郷用水が流れています。その先の参道はぐいと上って一段高いところに伯備線の線路が通っていました。2018年に初めて伯…

水のあれこれ 333 八ヶ郷用水の水面を眺める

酒津池の北側の樋門からの八ヶ郷用水はじきに水量の多い水路になりました。 左岸の遊歩道をたどると、「高梁川改修記念工事」と彫られている大きな石碑がありました。 小高くなった場所へ階段があるのですが、少し足がすくみそうです。 そしてその真下から八…

散歩をする 472 酒津配水池から酒津の街を歩き八ヶ郷用水へ

酒津(さかず)公園内の高梁川東西用水組合設立100周年記念碑や高梁川改修記念碑を読み、いよいよ配水池の周囲を歩きます。 2018年に訪ねた時は何本も水路がわかれる樋門の上を歩いただけでした。 地図で見ると、酒津池の北側に水色の線が伸びています。2018…

記憶についてのあれこれ 178 記憶の不思議

「記憶についてのあれこれ」を書こうと思ったきっかけは、父が認知症になったことから「記憶はどのように記憶されていたのか」気になったことを書き留めてみようと思ったあたりではないかと思い返しています。 それこそ、なぜその記事を書こうと思ったのかと…

行間を読む 194 河川改修工事と沖野忠雄

明治時代の3つの大きな水害により、高梁川の改修工事が現実に動き出して東西用水酒津樋ができたようです。 1911年に内務省直轄で始動した高梁川改修事業は、フランスで近代土木建築学を学び、後に港湾治水の祖と謳われた沖野忠雄技監が陣頭を指揮した。工事…

水のあれこれ 332 高梁川改修工事のきっかけとなった明治時代の水害

高梁川の改修工事と東西用水酒津樋門ができるきっかけともいえる明治時代の水害について検索すると、倉敷市のホームページに「倉敷市域の災害に関する歴史資料」の中に詳細がありました。 *高梁川の改修工事のきっかけとなった水害* 酒津樋門にあった石碑3…

記録のあれこれ 168 「高梁川東西用水組合設立100周年記念」

計画にはなかった高梁川河口の地域を守る水の神様に出会えて、また歩く元気が出て来ました。 神社のすぐそばから酒津配水池と東西用水酒津樋門のあたりが広い公園になっています。平日というのに、けっこう散策されている方に出会いました。 2018年に初めて…

水の神様を訪ねる 90 高梁川河口の「流域の民を守る」八幡山

倉敷駅北口から14時発の水江循環というコミュニティバスに乗り、いよいよ5年ぶりの東西用水酒津樋門を訪ねます。 西酒津バス停で下車し西へ200mほど住宅街を歩くと、そこに2列の水路が流れていてそのすぐそばの土手の向こうは高梁川です。 ここから700~800m…

記録のあれこれ 167 イデオロギーではなく生活の記録を保存し続ける

バスの車窓から懐かしい福田歴史民族資料館が見えました。2~3ヶ月前の入館記録と「毎日ホコリが積もらないようにお掃除したり、それだけですけれど」という言葉を聞いた時には切なさだけを感じたのですが、あれから数年、各地の小さな資料館を訪ねるうちにそ…

記憶についてのあれこれ 177 丸亀から児島、倉敷へ追憶の散歩

ため池と整然と広がる美しい街、水田の中に見える丸亀城、そして美しい堀とツルボ、ふらりと立ち寄った資料館での古地図や 種痘の記録、満ち足りた気分で駅へと向かう途中のビルの前に金属製の表示板がありました。 丸亀城址水路跡 ここにある水路は江戸時代…

記録のあれこれ 166 種痘の効果があるようにうつ場所を変えてみた記録

ふらりと立ち寄った丸亀市立資料館でしたが、ちょうど「殿様を支えた家臣たち」という企画展が開かれていました。 さらっと眺めながら通り過ぎようとしたところで、ひとつの記録に釘付けになりました。 たくさんの子どもたちへの種痘接種録で、しかも「効果…

落ち着いた街 46 田んぼの向こうに丸亀城が見える

丸亀市市内のため池を歩き尽くすぞという無謀な計画は熱中症の危険から断念し、冷房のおかげで生き返りました。 コンビニエンスストアを出ると、小高いところに丸亀城の天守閣が見えます。 そこから1.5kmぐらいでしょうか。 さえぎるものもなく現代でも丸亀…

米のあれこれ 75 弥生時代から稲作が行われた丸亀平野 

香川県のため池を地図で眺めていると、最初はそのアトランダムに散りばめられたようなため池群に圧倒されていたのですが、少し違いを感じる地域がありました。 それが丸亀市内で、他の地域に比べてため池と水路そして道が全体に北西に向かって整然とあること…

つじつまのあれこれ 43 目を離していてはいけない時がある

ちょうど4年前、イートインを利用すると同じ食品なのに消費税が8%から10%になりました。 すっかり忘れてわずか数円でも詐欺罪になる可能性にびびったのでした。 この頃はまだ「国の借金を孫子に残してはいけない」と半ば思っていましたし、消費税は社会保障…

医療介入とは 110 「熱中症」が常識になるまで40年

丸亀市内のいくつかのため池を歩きつくすぞという無謀な計画も、歩き始めて1時間ほどだというのに汗が引かなくなったので断念しました。 コンビニエンスストアに避難させてもらい、冷たいジュースをイートインで飲んでいるうちにようやく汗が引きました。 こ…

散歩をする 471 丸亀のため池を歩きつくす

散歩の2日目、明け方は小雨が降っていたのに天気予報どおり晴れてきました。 さて今日は午前中に、丸亀市内のいくつかのため池と用水路を繋ぎながら歩き、丸亀城を訪ねる計画です。 出発前にスマホの地図を眺めていると、現在地さえGPSがずれています。ため…

落ち着いた街 45 田んぼとため池と瀬戸内海

一日目は香川用水記念公園からぐるりと香川西部の田んぼとため池を眺め、そして讃岐塩屋駅から西汐入川沿いに先代池までため池と田んぼの風景を歩く充実した散歩でした。 夜になっても、窓の外を眺めつづけました。 先代池の向こうにあるスタジアムでは、夜…

水のあれこれ 331 丸亀の先代池

ホテルの窓の向こうに大きな先代池が見え、夕陽が水面に映っていました。 よく見るとため池の水に向かって打ちっぱなしのゴルフ練習場になっているようです。 宵闇に包まれて瀬戸内海もすっかり見えなくなった頃、先代池とその向こうのスタジアムはむしろ明…

散歩をする 470 西汐入川沿いに先代池へ

三豊干拓地を訪ねるのは断念したので、予定より1時間ほど早く善通寺を15時12分発の予讃線快速サポート南風リレー号で丸亀に向かうことにしました。 そういえば朝から何も食べていませんが、この時間帯はお店はちょうど休みです。 でもお腹が空きました。中華…

食べるということ 94 「ランチする」のが夢

遠出をするとなかなか時間がなかったり歩き疲れてたくさんは食べたくなかったりで、お昼を食べないことがほとんどです。 それでも、散歩中は風景を眺めながらおにぎりを食べるだけでも充実した時間です。 今回の散歩の初日もおにぎりところかお昼ご飯は食べ…

散歩をする 469 香川用水記念公園から善通寺へ

半日ぐらいこの水の資料館を眺めていたかったという名残り惜しさがありましたが、また来た道を戻って雨宮神社前のバス停へと戻りました。 稲の香りと美しい集落の先ほどと同じ風景ですが、1時間前とは違ってみえます。 朝5時半に家を出てわずか半日というの…

仕事とは何か 16 水利施設の維持管理

以前はこういう資料館の土木技術的な展示は、なんせ数学と物理が苦手なのでサッと見るだけか素通りしていました。 少しずつ独特の用語が頭に入り、最近はどうやってため池をつくるのだろう、暴れ川や川風のなか、どうやって水門や用水路を造って維持管理する…

記録のあれこれ 165 「平成6年未曾有の大渇水」

香川用水が完成して水争いがなくなった現代に、平成6年の渇水時に番水制が節水灌漑に威力を発揮と書かれていますが、その意味が水の資料館の最初の方に展示されていたこととつながりました。 渇水 そのとき農業用水は 平成6年は、まれに見る大渇水で、早明浦…

水のあれこれ 330 讃岐のため池の水利慣行と歴史

水の資料館の展示では、その水利慣行についてもまとめられていました。 水不足が生んだ水利慣行 水をめぐる農民主体の規範 水利慣行は水の管理を村落共同体に委ねられるようになってから、農民が限られた水をいかに有効に利用するかをめぐって、知恵と自治意…

生活のあれこれ 31 「水の歳時記」とため池管理

祖父母の田んぼが干拓地だったことを知り、2018年ごろから干拓と用水路を歩くようになりました。暇さえあればインターネットの地図を拡大して眺めていると、日本各地に大小さまざまなため池が密集している地域があることを知りました。 あの奈良もため池が無…

記録のあれこれ 164 「大久保甚之丞君の碑」

香川用水記念公園内の水の資料館で、あとでゆっくり読もうと大久保甚之丞(じんのじょう)氏を称える言葉を写真に撮っていました。 「大久保甚之丞君の碑」 南海の地、俊峰雄嶺、南北を横断して、馬背の如く、四州割拠して、両辺風俗を異にし、産物を閉じ、…