2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧
帝王切開術後当日から、夜間でも手術後のお母さんを起こしてまで授乳をする施設があるのは、どのような考え方があるのでしょうか。 「助産師だからこそ知っておきたい術前・術後の管理とケアの実践 帝王切開のすべて」(ペリネイタルケア2013年増刊号、メデ…
初めてこんさんからコメントをいただいた時に、わたしはこうたろう君のことを思い出しました。 こうたろう君は、こちらの記事で紹介したように、分娩台でおっぱいをあげている最中に呼吸停止となったようです。 助産師が肌着一枚の赤ちゃんを連れてきて分娩…
手術後の回復過程として術中から2〜4日ぐらいは「周囲への無関心」になる時期があることは、まだ「第1相傷害期」という言葉を看護の中では聞いたこともない30年ぐらい前でも、患者さんたちをみて経験的に感じていました。 手術直の様子についてはこちらの…
さて、少し間があいてしまいましたが、「帝王切開について考える」の続きです。 こちらの記事で紹介した「助産師だからこそ知っておきたい術前・術後の管理とケアの実践 帝王切開のすべて」(ペリネイタルケア増刊号、2013年、メデイカ出版)には、ある分娩…
「プールの中の最大多数の最大幸福」と「感情とデーターを切り分ける」は、「永田町駅のエスカレーター」の記事のコメント欄の返信に書いたエスカレーターについて考えたことの起承転結の「結」として書いています。 「承」は「高低差を歩く」、「転」は「エ…
前回の「最大多数の最大幸福」の話の続きです。 そういえば、半年ぐらい前に書いた「達人は日々の練習も達人」の中で、「1レーンの中で最大限の人数が最大限の調整をできる」と書きました。 それが「最大多数の最大幸福」に近いニュアンスです。 粛々と続け…
気温が上がって、いつも行くプールも常時混むシーズンになりました。 夏以外は、どの時間帯もそれぞれ常連と人数がだいたい一定していて、自然とプールの中にも泳ぎ方の秩序のようなものができています。 「あの人はこういうペースで泳ぐだろうから、私はこ…
赤ちゃんが生まれた後に臍帯をいつ切るかということについては、私が助産師学生だった1980年代後半あたりがちょうど、ゆっくり切るか早めに切るかの過渡期であったことはこちらの記事に書きました。 その後、「自然なお産」の流れの中では、臍帯拍動が止まっ…
心配な伯母さんからコメント欄でこんな相談がありました。(心配な伯母さん、ありがとうございます。そして承諾なしに本文中で紹介してすみません。) 義妹が10月に初出産を控えています。その時、自宅出産を希望しており、その理由が赤ちゃんのために胎盤を…
私が高校生まで過ごした地域は少し標高が高いからなのか、春は一斉にいろいろな花が咲いて幻想的な風景であることをこちらの記事に書きました。 それ以外の季節は、都内よりも半月から1ヶ月遅れで花が咲いています。 先日父の面会に行った時に、都内では6月…
私が助産師になった1980年代末以降、ほんとうにいろいろと驚く方法が出現するのが出産界隈なのだと感じています。 一言で表現すると私には「シュールな光景」という感じ。 あのフリーダ・カーロの絵を見た時のような気分が襲ってくるのです。 たとえば水中分…
前回の記事で紹介した「母親が裸の新生児を抱くことが育児行動の原点であり、早期授乳につながる」と書かれた記事について、今回はもう少し考えてみようと思います。 ペリネイタルケア2013年増刊号「助産師だからこそ知っておきたい術前・術後の管理とケアの…
昨日の「赤ちゃんとの対面」の記事の最後に、「2000年代からすべきものに代わっていった」印象があると書きました。 「周産期医学」2010年10月号(東京医学社)の「特集 帝王切開ー母体と新生児に与えるインパクト」に、「帝王切開と母乳育児」という記事が…
「赤ちゃんとの対面」って、日常ではきっと変な日本語に感じるかもしれませんね。医療現場では、生まれた赤ちゃんをお母さんに会わせるタイミングや方法という意味です。 1980年代末に助産師になってから数カ所の分娩施設で働いてきましたが、年代によっても…
ムーアの「出術侵襲からの回復過程」を前回の記事で紹介しましたが、今回はその「第1相」という時期に私自身が観察してきた様子を少し書いてもみようと思います。 第1相とは「術中から2〜4日」ぐらいまでの時期で、「傷害期ともよばれ、内分泌・代謝系の…
書店で周手術期看護の本に目を通して、私の学生時代には耳にしなかった言葉が多く使われていることに気づきました。 それがこちらの記事で紹介した「手術による侵襲」という表現です。 学生時代も、手術は身体に侵襲を与えるというのは学んだのではないかと…
「帝王切開の術後の回復過程はどのようなものなのだろうか。そしてお母さんたちにはどのような休息が必要なのだろうか」 それに対する答えがみつかるような予感がする本を見つけました。 看護学生の教科書として出版されている「成人看護学 周手術期看護論 …
1980年代の帝王切開術の看護について、教科書に書かれていた内容を前回の記事で紹介しました。 あれから30年近くたって、私の記憶では帝王切開術の看護について網羅された専門書を見た記憶がありません。 書店で現在の「産婦人科看護」あるいは「母性看護学…
帝王切開についてはまだまだ続きますが、一休みして今日はどうでもいい話題です。 一勝九敗。 最近、「私の人生、一勝九敗だなあ」とふと思うことがあります。 いえいえ、そんなに人生を悲観するほどの話ではないくらいたわいのない話。 「一勝九敗」を一番…
私が助産学生時代に使った教科書については「『救急処置』学生時代の教科書より 出産は母子二人の救命救急」の記事でも、「『客観的記述で簡潔に良くまとめられた教科書』と今読んでも感動する」と書きました。 今回の帝王切開の記事を書くにあたり、もう一…
帝王切開術後のケアについて、一部分ではだいぶケアの標準化が進みました。 その背景には、こちらの記事で紹介したクリニカルパスが浸透したこともあると思います。 90年代以前は、他の病院では手術後何時間ごろからどのように歩行開始をしているのだろう、…
手術部位や麻酔方法によって術後の経過はそれぞれ違いますが、開腹手術を受けた経験がある方には、術後19時間ぐらいといえばどんな状況だったでしょうか? まだ尿管が留置されていて、持続点滴をしています。 次第に創痛が出て来てナースコールを押しても、…
こちらの記事に書いたように、私は外科系看護に関心がありました。今から30年以上前のことです。 なぜ外科系に関心があったのか自分でも思い出せないのですが、手術室のあの緊張した雰囲気と、麻酔器や人工心肺を使って、目の前の人が意識もなくなり動かない…
「アドバンス助産師とは」についてはまだ続きを考えているのですが、昨日の記事の最後にこう書きました。 標準的な業務が明確にされていないから、それが周産期医療から逸脱しているとも認識できないのではないでしょうか。 この標準化が遅れている業務のひ…
週刊医学界新聞の「今こそ、助産師像を描く必要がある」というインタビュー記事の最後の方に、「"ALL JAPAN"での取り組みを」と書かれています。 2013年7月に出された「助産実践能力習熟段階(クリニカルラダー)活用ガイド」にも、この「ALL JAPAN」という…
日本向けのオクラがどのように生産され輸出されるのか、「日本向け、オクラ」で検索するだけであっという間に会社の情報などがわかりこちらの記事が書けました。 1990年代までは、こうした情報を得るまでに何ヶ月も何年もかかりました。 それはインターネッ…
前回の記事で紹介した「先達の遺産ー『オクラ』もフィリピン産」というナビ・マニラの記事に、オクラを輸出し始めた方の苦労が書かれていました。 開発スタート時には今だから話せる悲しい笑い話があった。許容差に入らない大きいものはナイフで切って袋詰め…
オクラだけでなく、大好きなインゲンやゴーヤも今年はまだまだ高値でなかなか買えません。 それでも野菜売り場には、いつも安定してたくさんの野菜がありますね。 一時期高かったキャベツやレタスが今は安いし、小松菜やほうれん草は安定した価格で本当に助…
夏になるとよく食べる野菜です。 薄い小口切りにして鰹節と醤油を混ぜる、シンプルな食べ方が一番気に入っています。 暑くなると火を使う料理は少しでも減らしたいので、切るだけでよいところが重宝しています。 ところが、今年はオクラが高いですね。 平均…
前回の記事で週刊医学界新聞のインタビュー記事に、アドバンス助産師の位置づけについて以下のように書かれていることを紹介しました。 今回、認証するレベル3は、責任を持って自律的に助産ケアを提供し、院内助産システムに従事できるだけの実践能力をもつ…