2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

散歩をする  183 阿賀川から阿賀野川へ

喜多方を出発する頃には雨雲もなくなり、薄日が射すようになっていました。 ふたたび磐越西線に乗り新津へと向かい、茨城から福島、そして新潟までひたすら川と海をみる散歩もいよいよ終盤です。 阿賀川・阿賀野川に沿ってどんな風景が広がるのでしょうか。 …

散歩をする  182 会津若松から喜多方へ

初めて猪苗代湖を見ることができました。 こういう時に、「磐梯山の懐に抱かれて」と表現するのでしょうか。 山の裾野の緩やかな斜面を利用して、湖の周辺に田畑が整然と広がっていました。 郡山から見えた山の上にこんな別世界があるなんて、車窓から見るこ…

米のあれこれ  13 水田は健在

玉川上水への関心から、いつの間にか祖父の水田周囲の用水路への郷愁となり、川や干拓地まで見て歩くようになりました。 自分でも、なんでこんなに取り憑かれたように毎月遠出をしているのだろうとわけがわからないのですが、次々と行きたい場所が出てきてい…

水のあれこれ 121 高いところにある水を利用する

磐越西線の車窓からは安積疏水の関連施設はほとんど見えそうにはないことは計画の段階からわかりましたが、ひとつだけ絶対に確認しようと思っていたことがありました。 それは、猪苗代湖周辺の地形が日橋川の方向へ向かって傾斜しているかどうか、ということ…

散歩をする  181 郡山から猪苗代湖、そして会津へ

散歩の二日目はまず、郡山駅から磐越西線に乗って猪苗代湖から会津の風景を見ることでした。 米沢から山形新幹線で郡山に到着すると乗り継ぎ時間は18分ありますから、久しぶりの郡山駅構内をのんびり歩いてホームへ行ったら、なんと同じ列車に乗る人たちがた…

数字のあれこれ 58 発想が変わった

あと2ヶ月ほどで、ブログを始めてから丸8年になります。 始めた頃の趣旨に比べると、なんだか遠いところへきたものだという感じですが、日記を残す意味に悩みつつ、ついパソコンに向かっています。 人生の中でこんなに長く日記を書いたのは初めてですが、い…

散歩をする 180 米沢から郡山

散歩の二日目、雨の中、最上川と米沢城周辺を歩き駅に戻りました。米沢駅で駅そばを食べ、お土産を購入して、いよいよ山形新幹線です。 国鉄からJRに変わった頃からでしょうか、駅ビルの再開発があちこちで行われて、それまでは平屋建てだった駅舎から改札が…

行間を読む 85 夢の超特急・ 山形新幹線

散歩の2日目の計画に、「最上川上流を見て、翌日には安積用水の水源である猪苗代湖を回って」とあっさり書いていますが、これを可能にしたのも山形新幹線があったからでした。 米沢から猪苗代湖を回ってその日に都内に戻るなんて時間的に無理そうなので、米…

散歩をする  179 最上川上流を歩く

ホテルから歩いて数分で、最上川の橋に出ました。 予想よりは川幅が狭いのですが、河川敷は広く取られていました。その河川敷と堤防のあちこちに台風19号のあとがみえました。そして2〜3日前の低気圧のためでしょうか、まだ茶色の濁流です。 橋の近くに市内…

散歩をする 178 最上川

泊りがけの散歩に出かけると、ふだんに輪をかけて早起きになります。 米沢でも日の出前から目が覚めて、まだ暗い街の中をずっと眺めていました。 ホテルの部屋は最上川の方を向いていることはわかったのですが、街灯だけが見えて、日の出前の暗さではどこが…

散歩をする 177 仙山線に乗る

のんびりと福島〜山形〜新潟の一泊二日の散歩の記録を書いていたら、まだ1日目の記録も終わっていないうちに1ヶ月が過ぎてしまいました。 ちょっと記憶が怪しくなりつつあるのですが、ところどころで書いたメモと写真を頼りにもう少し続きます。 今年は人生…

仕事とは何か 9 仕事の責任

私は本当に一度も声を荒げて注意された記憶がないほど、穏やかな父でした。 晩年、認知症になっても遠くから父を見舞いにきてくださる元部下の方々が何人もいらっしゃって、地位も権威も名誉にも関心がなさそうだけれどあまり親しい友人もいなさそうな父の別…

存在する 20 視線ひとつで生かすことも殺すこともできる

なんだか不穏なタイトルですが、父の面会に通っていた日々を思い出したら、またいろいろと回想が始まりました。 感情の浮き沈みが激しい母に比べて、父は本当に穏やかで認知症になっても感謝と気遣いの人でした。 私が子どもの頃、朝から母がどんなに不機嫌…

食べるということ 45 駅そば

「孤独のグルメ Season8」が始まって、またまた食欲が出ているこの頃。 五郎さんの目の前の食べ物に気持ちを集中した美味しそうな食べ方と、番組の終わりで原作者の久住さんの色々な水(お酒)を飲みながら美味しそうに、そして気取らずに食べている姿もほっ…

散歩をする 176 「海道」の終わり

中村城跡周辺をぶらぶらと歩いていたら、目の前の白壁づくりの立派な市民会館内にある歴史資料館に立ち寄る時間がなくなってしまいました。 松川浦や干拓地の歴史をもう少し知りたかったのですが、計画を詰め込みすぎました。 でも、ゆっくりと静かで美しい…

水のあれこれ 120 福島浜通りの川

「なぜこの地域には大きな河川がないのでしょう。いつかその答えにたどり着けるといいのですが」とこちらに書いたのですが、偶然にも調査報告書の「福島沿岸の概要」にまとめられていました。 福島沿岸は、太平洋に面した福島県新地町からいわき市に至る延長…

記録のあれこれ 52 「東日本大震災現地調査報告」

震災直後の初動対応の資料は震災後5年ほど経ってからまとめられたものですが、もう一つ、八沢地区干拓地と松川浦周辺の干拓地を2011年4月20日に調査した報告書が公開されていました。 「農業農村工学会災害対応特別委員会 東北関東大震災特別委員会(山形大…

記録のあれこれ 51 「次代に伝える経験と手法」

八沢地区干拓地について検索していたら、福島県農林水産部が作成した「東日本大震災発生 あの日から5年 うつくしまふくしま 農業農村復興・再生の記憶 〜次代に伝える経験と手法〜」(平成28年6月)という資料が公開されているのを見つけました。 津波直後の…

記録のあれこれ 50 八沢地区干拓地

福島県の浜通りの地図を見て、印象深いのが溜池が多いということでした。 実際に、常磐線の車窓からも沿線に森の中にあるため池がたくさん見えました。 最近、水田地帯を見て歩く機会が増えたので、溜池があるということは水田を作るには大変な場所だったの…

散歩をする  175 相馬と松川浦

原ノ町駅から再び常磐線の列車に乗り、相馬駅に向かいました。 相馬駅で降りて路線バスで松川浦を周り、そのあと歴史資料館と中村城を訪ねる計画です。 なぜ中村城を選んだかというと、歴史は不勉強ですが、周囲が水色の堀に囲まれていてその南側に宇多川が…

小金がまわる 20 散歩のお土産

あちこちを歩くようになって、少し気が大きくなっています。 何に対してかというと、お土産代です。 鉄道と路線バスを乗り継ぐので、案外とゆっくり食事を取る時間が少ないので列車内とか待ち時間に食べられるようなもので過ごすことがほとんどです。各地の…

数字のあれこれ 57 帰還困難区域

Wikipediaの国道6号線の原発事故による通行規制には「2011年4月22日から2014年9月14日まで」が通行不能だったと書かれています。 2011年3月12日の原発事故発生直後からおそらく規制されていたのだと思いますが、なぜ1か月以上の時間差があるのでしょうか。 …

散歩をする  174 富岡から原ノ町まで

富岡駅の真新しいバスロータリーには、市内の循環バスと代行バスのバス停がありました。 同じ列車で到着したおばあさんが循環バスに乗りました。どこでどんな暮らしをされているのかな、富岡町はどんなところなのかと循環バスに乗ってみたかったのですが、時…

散歩をする  173 富岡

いわきを過ぎるとまた海に近づきながら、小さな川を中心にひらけた落ち着いた風景が車窓に繰り返しあらわれます。 しばらくすると、緑豊かな森のようなところを通過しました。「あ、ここがあのJビレッジ駅」とわかりました。ここまでくると、もう少しで富岡…

運動のあれこれ 33 運動は「理論化」されコアな内容になる

紹介されていた漫画の最後に、こんなことが書かれていました。 WHOでも定めているよ 国際基準(WHOの国際基準の災害時の乳幼児栄養の指示)で定めていること ○それぞれにあった方法をきちんとアセスメントして必要なミルクを渡す ×災害時ミルクを一律配布 ×…

運動のあれこれ 32 災害時に「母乳育児推進運動」がすっと入ってくる

日頃はTwitterとは無縁ですが、さすがにあの災害時の出勤の情報収集のためにちょっと眺めさせてもらいました。 その中でこの台風は尋常じゃあないよと呼びかけ続けていたお一人に、荒木健太郎氏がいらっしゃいました。 正直なところ「本当に大変なことになる…

観察する 65 「コアラの一生」

2年ほど前に多摩動物園でコアラをみました。 木にしがみついて微動だにせず、そして眠れることに、その筋肉はどうなっているのだろうと不思議でした。 その多摩動物園で赤ちゃんが生まれ、東京ズーネットに「8年ぶり! コアラ誕生」(2019/09/06)という記事…

新生児のあれこれ  60 しんせん

茨城から福島、山形、そして新潟の川と海を眺める散歩の話はまだ続くのですが、ちょっと小休止。 少し前に、コアラの赤ちゃんがお母さんコアラの背中に乗っている動画がありました。 「かわい〜い!」という感想より先に、「コアラも振戦があるのだ」とちょ…

水のあれこれ 119 川の大きさとは何か

今さらながらですが、川が大きいか小さいかに関係なく災害は起こるのだと知った、この台風19号以降のあちこちの中小河川での水害のニュースでした。 そういえば「川の大きさ」というのはなんだろう、と小学生の宿題のような疑問が出てきました。 ググっただ…

水のあれこれ 118 夏井川の氾濫

日頃、川といえば多摩川、荒川あるいは江戸川といった川を見ているので、私にとって「大きな川」というのはそのレベルの河川をイメージしています。 北茨城沿岸部の大きな河川が少ない地域をすぎて、福島に入るとまず鮫川があります。 その鮫川が創り出した…