タチアオイ

ノビルやツクシは、その成長過程を見てみたいとおもいつつ、いつの間にか伸びていて「また今年もやられた」と無念さを繰り返しています。


もっとダイナミックな成長をする植物のひとつにタチアオイがあります。


5月から6月にかけて紫陽花などに気を取られているうちに、いつのまにか1〜2mにも成長して鮮やかな花が咲き始めています。
ということで、今年もやられてしまいました。
いつの間にあんなに茎が伸びていたのでしょう、毎日のように見ていたのに。


この花の存在に気づいたのもここ十数年ぐらいです。
通勤の車窓からもよく見える場所があって、しかも比較的長い間花が咲いている印象がありました。


Wikipediaタチアオイに具体的な開花の長さが説明されていました。

花期は6〜8月で、花は垂直に伸びた花茎の下から上に咲き上がっていく。ちょうど梅雨入りの頃に咲き始め、梅雨明けとともに花期が終わる(花茎の頭頂部まで開花はが進む)ことになぞらえて、「ツユアオイ(梅雨葵)」という別名も冠されている。


なるほど、毎年ただぼっとみていただけで、こういう咲き方をしているなんて全然気づきませんでした。


もうひとつ驚いたのは、「日本には、古くから薬用として渡来したと言われている」ことです。
冒頭でリンクした「季節の花300」では、万葉集源氏物語にも書かれていたことがわかります。


グラジオラスに似ているタチアオイの華々しさは、明治時代とか昭和になって西洋から輸入されたのだと勝手に想像していました。


日本のこの梅雨の風景のひとつとして、ずっと昔からあった花だったのですね。


今年も茎が伸びるところは観察できなかったけれど、花が下から上へと変化していく様子を楽しみたいと思います。