ホタルブクロ

私が高校生まで過ごした地域は少し標高が高いからなのか、春は一斉にいろいろな花が咲いて幻想的な風景であることをこちらの記事に書きました。


それ以外の季節は、都内よりも半月から1ヶ月遅れで花が咲いています。


先日父の面会に行った時に、都内では6月に咲き終わったネジバナが咲いていました。
通学路だった通りの空き地に群生しているのをバスの車窓から見つけてしまい、おもわず途中下車したくなりました。



でもネジバナは、高校生の頃、今から三十数年前にはその地域で見た記憶がありません。
あんなに可愛らしい花なら、絶対に記憶に残るはずですが。
いつから、どのようにこの地域にも広がったのでしょうか。


夏草が生い茂り花が少なくなるこの時期に、ぐっと存在感をあらわすのがホタルブクロです。


都内でも6月ごろからたまに見かけますが、私には「山野の花」というイメージがあります。


そしてちょうど夏休みが始まる頃から、咲き始める花でもあります。
夏休みがもうすぐくるというワクワク感や、ラジオ体操に行くまでの道が蘇ってくる花です。


Wikipediaの簡素な説明に、ちょっと拍子抜けです。

ホタルブクロとは、キキョウ科の多年草。初夏に大きな釣り鐘状の花を咲かせる。

開けたやや乾燥した草原や道ばたなどによく見られる草本で、全体に毛が生えている。根出葉は長い柄があり、葉身はハート形。匍匐枝を横に出して増殖する。初夏に花茎を伸ばす。高さは、最大80cmくらいまでなり、数個の釣り鐘型の花を穂状につける。花は柄があって、うつむいて咲く。暑さには弱い一方、日陰でもよく育つ。
山間部では人里にも出現する野生植物であるが、美しいので山野草として栽培されることも多い。花色には赤紫のものと白とがあり、関東では赤紫が、関西では白が多い。


どこが原産で、いつごろから日本で広がったかなどもなのかも書かれていません。
「やさしいエンゲイ」というサイトの「ホタルブクロとは」を読んで、東アジア原産とわかりましたが。


しかもWikipediaのホタルブクロは簡潔な文なのに、わからない言葉でつまずきそうになりました。
たとえば、「根出葉」とか「匍匐枝」とか。
「匍匐前進」なら読めるその漢字も、「匍匐枝」となると「ほふく」と思いつきませんでした。
こんな言葉から、ぱーっといろいろな世界が広がるのが専門家の方たちなのでしょうね。


そしてその簡単な説明なのに、「私はホタルブクロの何を見てきたというのだろう」と焦ることが書かれていました。

変種 ヤマホタルブクロ

ホタルブクロの変種で、山地に多く生育する。ほとんど外見は変わらないが、萼片の間が盛り上がっている。一方、ホタルブクロは萼片の間に反り返る付属片がある。


えー、私が数十年見続けてきたホタルブクロは、どちらなのでしょうか。
見ているようで、見ていないものですね。


「夏休みの課題」として、次の面会の時に観察することにしましょう。