私がみどりの窓口を利用する理由は、一筆書きや遠距離逓減制を利用したい時や、JR同士の路線でも交通系ICカードが使えない区間があるトラップやICカードで出入場できない無人駅もまだあるので、連続乗車券をあらかじめ購入したい時です。
乗り換え時間が少ない時に券売機で購入するのに手間取ったら、計画がすべて変わってしまいますし、連続乗車券は期間内なら好きなように途中下車ができます。
みどりの窓口には「ご希望の列車・きっぷ」の申し込み用紙があります。
それを家で念入りに確認しながら記入します。
どの路線を使って連続にするのか、特急は指定席のどちら側の席かなど、駅員さんが見てすぐに発券できるように記入するコツが少しずつつかめてきました。
時々、全国の路線図を確認されて、さらに何か細かい規則の文章を読んで、「ここはこういう理由で連続にできます」「ここで乗車券を分けておきます」と教えてくれます。
それでもたいがいはその申込書を見ながら入力すると、数分で何枚もの乗車券と特急券があっという間に出てくるのは、魔法のようです。
ここ数年で鉄道関係のニュースなどがあると目に止まるようになり、あの機械は「マルス」ということを知りました。
旅客販売総合システム「MARS(マルス)」
みどりの窓口でおなじみのチケット予約・販売システム
1960年に誕生した日本最大規模のオンラインシステム
MARSが産声をあげたのは1960年、日々急増する旅客に対応すべく、それまで係員が全て手作業で行なっていたチケットの予約販売業務を自動化し、旅客の利便性を向上させるため、MARS1が誕生しました。
(鉄道情報システム株式会社)
なんと私が生まれた頃、蒸気機関車もまだ一部残っていた時代にこんなシステムができ始めていたとは。
同じサイトの「MARSの歴史と変遷:MARSは半世紀にわたって進化し続けてきました」を読むと、これもまた驚異的に変化する時代ですね。
*自宅にあのマルスが欲しいけれど*
ちょうどあの話せる券売機の前で悲鳴を聞いた頃、JR東日本がみどりの窓口削減計画を凍結したニュースがあり、ほっとしました。
それでももしみどりの窓口が減らされていく時代を避けられないのであれば、あのマルスに自宅からアクセスできるようなサイトがあればと妄想しています。
現在のチケット申込書のような内容を自宅のパソコンから入力するだけで、連続乗車券も希望した指定席も購入でき、「こちらの方法の選択もありますよ」という情報まで教えてくれる、そんなサイトです。
JR各社のネットでの予約サイトは他社とつながっていないか、ごく限られたキャンペーンチケットしか他のJRや、元JRなのに新幹線開業で第三セクターになった路線には対応してくれないために、私の散歩計画では利用できません。
JR各社がもう一度ひとつのJRになったら、そして第三セクターの路線や各私鉄まで全てのチケットを自宅で買えるシステムがあったら。
日頃、券売機とは無縁でも、思い立ったら旅の計画に合わせて自宅で全ての路線のチケットが買える使いやすいシステムだったら。
10年後、いえ20年後ぐらいにはもしかしたら実現しているかもしれませんね。
まあ、その頃にはもう私は遠出とは無縁になっていることでしょうけれど。
でもやはり、あの窓口のスタッフの方々のサクサクと発券する魔法のような技術と知識の専門性にはかないませんね。
ほんとうに人手は足りないのでしょうか。ほんとうに機械で代用できるのでしょうか。
あの経験を重ねたスタッフの方々は、窓口業務からどこへ行ってしまわれたのでしょうか。
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