からすのえんどう

今日のタイトルも、またまた謎の呪文のようですね。



立春とともに、日々驚くような成長でその存在感を感じる植物のひとつです。
茶色の枯れ草の間から芽が出たと思うと、数日後ぐらいにはもうフェンスなどに蔦をからませています。(この辺は少し、観察が不正確ですが)
そして2月の寒い中でも、スイトピーに似た愛らしい花をつけて、通勤途中の気持ちを和ませてくれます。


そのまま絹さやのような小さな実が出来始めて、それもまた愛らしいのですが、ふと気づくとその絹さやのような実が真っ黒になっています。
ああ、あの愛らしい花と実がまるで悪魔のような姿に変身です。


10年ちょっと前から通勤途中の土手や道ばたの草花に目がいくようになって、初めてその黒い絹さやに注目するようになったのでした。
それまでは、早春にスイトピーのような可愛い花を咲かせる野草があることぐらいは認識していたのですが、こんなに黒い鞘になることが「見ていたはずなのに目に入っていなかった」ことにちょっとショックを受けながら、図鑑を調べました。


それがからすのえんどうでした。



「季節の花300」の説明を読むと、またいろいろと知らないことがありますね。
「これより小さいものに、『雀野豌豆』(スズメノ豌豆)がある」とありますが、私が見ていたのはどちらだったのでしょう。


名前からして、「烏の豌豆」だと勘違いしていました。「烏野豌豆」だったのですね。いやはや。


そしてあの悪魔のように黒い実が、その後どうなるかなんて見ていませんでした。

黒く熟した実は、時期が来ると自然に爆(は)ぜて、
中のタネを外にはじき飛ばす。
飛ばすときは
実がねじれるように爆(は)ぜて、
タネを遠心力で
遠くに飛ばす仕組みを持っているようだ。

誰が、どれくらいの年月をかけてここまで観察したのでしょうか。


今年もまた、「いかにも豆科っぽいピンクの花」を見ることを楽しみにしています。
そしてその黒い鞘にも注目してみたいと思います。