思い込みと妄想 40 <花托のエネルギー>

蓮の花托を検索して、一番初めに出てきたサイトを読み始めました。


「ハスの花の奇蹟の中心」という出だしからちょっと「あれ?」と思ったのですが、確かに蓮の花托から果托への変化はダイナミックで不思議です。
もう少し読み続けると、一応、花托の構造についてなど学問的な話が書かれていました。


ところが、「花托がハスの奇蹟の中心である」として、こんなことが書かれていました。

それはなんといってもここが発熱するということでしょう。植物なのに、動物と同じように自ら発熱し、花の中の温度を保とうとしているのです。私は咲いているハスの花の中に指を突っ込んで見ましたが、確かに外気温よりも温かくなっています。科学的研究はとても少ないですが、花托のなかに温度計を突っ込んで見ると開花の時には35度くらいになるという報告があります。


え?ハスが熱を出す?
怪しいなと思って検索すると、「発熱する植物!? ーザゼンソウの不思議ーという「筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所」のサイトのコラムに、ハスの発熱について書かれていました。

ハスは初夏に開花し、花托という花の部分が発熱します。花托の温度は30〜36℃の範囲内で2〜4日間程度維持されます。

サーモカメラの画像もあるので、花托の部分の熱が高くなるのは事実のようです。


ところが、冒頭の文章では「熱」が「エネルギー」になり、ハスの池にいっただけで「エネルギーが出ていることを感じられる」と、なんだか違う方向になっていました。
そして最後には「ミラクル・オブ・ロータス これであなたの幸せな変容が進んでいきます」で締めくくられていました。


ふう、あぶない、あぶない。
科学っぽい話には要注意です。
やはりハスの花の魅力はさまざまな妄想を呼び覚ますのかもしれませんね。



「思い込みと妄想」真sとめはこちら