光あれかし

一年間でも最も寒い季節になりました。
どちらかというと夏が好きなので寒さは勘弁という感じですが、そんな真冬の1月も案外好きなことがあります。


それは冬至が過ぎると、日没が遅くなることです。
ついこの間までは夜勤の出勤時間には日が沈みかけていたのに、この時期になると一日ごとに、同じ時間でも太陽の位置が高くなるのがわかります。


それとともに、12月までは日の光が黄色く感じていたのが、白い日差しに変化してきますね。


凍えそうな寒さの中に、なにか希望の光が見えてくる。
春を間近に感じる白い光。



そして季節の変化は年毎に多少の差があるのですが、この太陽を中心にした時の変化だけは本当に正確に毎年繰り返されている。
私が生まれるはるか昔から。


そんなことを感じる季節です。


12月も中ごろになると落ち葉だらけの風景になりますが、葉が落ちたあとの枝にはもう次の小さな芽が備えられている。


いつのまにか木蓮や小さな赤い梅のつぼみができ始めている。


一月の白い日差しの中でそうした変化を発見すると、なんだかわからないけれど「自分の人生なんてちっぽけだな」という気持ちになるのです。
おおらかな意味で。


何もかも失ったような時に、ふと希望の光がみえる。
1月の光はそんな感じかもしれません。