ユーモアと好奇心

さまあ〜ずが好きと以前、唐突な話題を書きましたが、タモリさんも好きですね。


初めてタモリさんを見たのは、「笑っていいとも」に兄弟が食いつくように見ていた1980年代半ばでした。
当時は何で兄弟が毎日お昼になるとあの番組を観ているのか、よくわかっていませんでした。


それ以降、私のアンテナにはタモリさんは引っかからず、偶然つけたテレビでタモリ倶楽部をやっていたことからタモリ倶楽部を見始めたのが2000年代半ばだったと記憶しています。


まるで私が図書館でいろいろなジャンルの本を借りて読んでいる時と同じような、何かに引き込まれるおもしろさがありました。
この番組も1982年から続いているのですね。



最初の頃は、「わあ、おたくの番組か」とちょっと身構えてしまいました。
ただ、おたくという言葉が社会に広がり始めた1970年代の「おたく」というのはもっと暗いイメージだったのですが、今は「マニア」も越えてその分野に関しての知識が系統だって入っている人のような尊敬の念をいだく人がたくさん出演していました。


特に地図を見たり散歩が好きなので、地名や地図・地形がテーマの時はちょっとわくわくします。
あ、お酒の回もいいですね。


「おたく」というのは狭いひとつの世界にのめり込む人という印象だったのが、今では好奇心からその世界をより広く知ろうとする人というイメージに変わりました。


世の中にはさまざまな分野のあるひとつのことに深い関心を持って知ろうとし続けている人がいて、そういう人が土台を支えている部分が大きいのかもしれません。
私は広く浅くいろいろなことがおもしろいと関心は広がるのですが、より深く知るという点では忍耐力も記憶力もないので、こういう番組で知った方々の存在はすごいなと思います。


そしてそういう方々を見つけだして紹介するということも。


さて、最近放送した「ネパール人急増!新大久保はリトルカトマンズだった!?」は、タモリさんらしい番組だなあと楽しく観ました。


日本語も達者なネパールの人たちが、日本に来て驚いたことが「富士山が低いこと」だったと。
8000m級の山が連なる国から来たら、そりゃあそうですよね。


以前、ネパールに関する本を読んだ時にそういう感想があることは知っていたのですが、出演した数人のネパールの方々がそろって流暢な日本語で「富士山が低くてびっくりした」と話しているのを見ると、「日本一高い富士山」という誇りを持っていたとしても、なんだか「そうか・・・」と納得してしまいますね。


少し好奇心を持って視野が広がれば、「なんだ、ちっぽけなことだった」と突き放して笑える。
それがユーモアなのかもしれません。


ついでに、その出演者のほとんどが「タモリさんを知らない」と答えて、あのタモリさんも苦笑い。
でもあれもタモリさんのユーモラスな演出だったのではないかと思っています。