「自律授乳のあれこれ」 まとめ

私が看護師になった1980年代初め、そして数年後に助産師になった時、私が感じた最も大きな周産期の変化が「自律授乳」という言葉でした。


私が看護師になった頃はまだ聞いたこともなく、新生児別室・3時間毎の規則授乳でした。


また出生直後の赤ちゃんは、すぐに第一沐浴や計測のために別室へ連れて行かれ、お母さんと合うのは翌日というのが一般的でした。
それぞれの時代背景があり、必要があってそういうシステムができた一面もあるのですが、今考えれば、とても不自然な方法です。


私が助産師になった1980年代後半、夫立ち会いどころか、分娩台で赤ちゃんを抱っこすることさえもまだまだ珍しがられる時代で、さらに母子同室や自律授乳をしている施設は数えるほどでした。


私は幸いに、1980年代でも当たり前のように分娩台で抱っこや授乳をしたり、母子同室や自律授乳ができる施設に巡り会いましたが、分娩施設によってはそれを導入するだけでもいくつも越えなければいけないハードルが今でもあるようです。


WHO/UNICEFの「母乳育児成功のための10か条」は、大きな後押しになってくれたと思います。


ただ、未だに「自律授乳」ってなんだろうと戸惑うこともあります。
そんな疑問を書いた記事です。


1. 「自律授乳」という言葉が使われ始めた頃」
2. 「自律授乳」に対する温度差
3. 「規則授乳」に対する「自律授乳」
4. 「自律授乳」=「赤ちゃん主導の授乳」?
5. 「赤ちゃん主導」と「自律」の矛盾
6. なぜ「授乳」にだけ「自律」という表現がつけられたのか
7. 新生児は誰によってどのように観察されてきたか
8. 1960年以前の「新生児看護」の記録
9. 新生児が観察され始めた時代
10. 「新生児看護の本質」が明文化された時代
11. 分娩後30分以内の「授乳」
12. 新生児の気持ちはどこにある?
13. ラクテーション・コンサルタント協会の「自律授乳」の定義のようなもの