助産師の世界と妄想 26 <産前産後ケアへの広がりと出版物の影響>

前回の記事で紹介した「一般社団法人産前産後ケア」のHPの「お母さん、お母さんになる方へ」へ進むと、「はなさんばからの月手紙」というメルマガがあります。


「さんば」と「新月ー満月の大潮(お産が多いといわれています)にこだわって配信中」を読んで、まず助産師教育を本当に見直さなければ大変なことになる予感を感じてしまいました。


どんなことをお母さんたちあるいはお母さんになる方たちへ書いてあるのだろうと、まあ、おおよその見当がつきましたが、全てのメルマガを読んでみました。
その中で気になった部分をあげてみます。
メルマガの発行月日しかかかれていないので何年に書かれたものかはわからないのですが、2014年から16年にかけての記事ではないかと思われます。


「産後のからだのこと2」(2月15日)


しかし、出産・子育ては辛いことばかりではありません。女性の体が生まれ変わる「チャンス」の時でもあります。
子宮内膜は新しくピカピカになり、ホルモンの影響を受け肌や髪がつやつやに輝きます。新しい自分に生まれ変わる。

もしかして、このあたりの影響でしょうか。


「産後の養生のこと2」(3月17日満月号)


ひとつめは「体を冷やさない」ということです。
体が冷えると、免疫力や内蔵機能が低下します。そのことは、心にも影響します。
昔から女性は「首」がつくところは冷やしてはいけないよ、と言われてきました。
「首」「手首」「足首」このような場所は、しっかり保温してあげましょう。
特に、下半身は水分が貯留しやすく冷えやすいので気をつけてくださいね。
靴下は重ね履き。レッグウオーマーなどを活用するのも良いでしょう。

ああ、きっとこのあたりの影響かな。



「赤ちゃんとの生活7」(11月7日満月号)


さて、今回からは、五感を総動員して行うおっぱいについて、お話していきたいと思います。


人間は「ほ乳動物」です。
だから、赤ちゃんをおっぱいで育てます。
と、とてもシンプルな事なのですが。

「赤ちゃんとの生活8」(11月22日新月号)


もう一度言います。
母乳は、「ち」で出来ています。
「ち」と、2回言うと「ちち」
そう!!「乳」になります。
では、お母さんの「血液」は何からできるかというと、言うまでもなく、食したものからです。

なんだか近代医学以前の世界ですね。


なんでこういう「知識」が助産師の中で受け入れられ広がるのだろうと、ますます絶望的に感じる昨今です。



「対象の生活史を観察し続け、個別性に合わせたよりよいケアとは何か、社会の変化はどうなのかと多様な角度から何度も何度も考察を重ねている」他の看護領域と比べて、なぜ周産期看護は別世界へと行ってしまうのでしょうか。


前回の記事で、「研究会」の講師の紹介にこんなことが書かれていました。

ペイネイタルケア「助産師さんが知っておくとプラスになる『薬膳・生薬』の知識」【2014年度連載】


ああ、本当に助産関係の出版は責任が大きいと思います。
30年ほどの時間をどうやって取り戻して行けるのでしょうか。




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