無痛分娩についての記事

「無痛分娩」という言葉は、かなり人の心をざわつかせる言葉なのかもしれません。
その方法が好きか嫌いか、その方法を導入することが正しいか間違っているかなど、なにかと気持ちが前面に出てしまって、現実には何をどうしたらよいかということが見えにくい話題になりがちの印象があります。


ここ十数年、無痛分娩も選択できる産科施設に勤務して、無痛分娩の介助の経験を積むことで、私自身は「必要な状況でいつでも選択できれば有益な医療技術の一つ」だという認識になりました。
吸引分娩や帝王切開のように。


ただ、看護スタッフにとっては産科看護にさらに麻酔看護の専門性を求められることなのに、その知識や技術もまだまとめられていないし、教育体制も不十分です。
あるいは、無痛分娩の場合はスタッフ数も必要ですが、そのあたりもまだまだ未整備のままなのではないかと思います。


また産婦さんが無痛分娩を希望しても、自費であることとその金額も施設間で大きな差があったり、対応する施設数の地域差など、さまざまな問題があります。



現実の問題に何をどうしたらよいのか、正直なところ私のような立場ではほとんどわかりません。
そのために、頭の整理のために書いている記事のまとめです。


医療介入とは 48 <再び、「主体的なお産」とは何か>
お産に対する気持ちを考える 1 <まだ語られ始めたばかり>
お産に対する気持ちを考える 2 <世界各国の無痛分娩 1>
お産に対する気持ちを考える 3 <世界各国の無痛分娩 2>
お産に対する気持ちを考える 4 <日本の無痛分娩>
お産に対する気持ちを考える 5 <無痛分娩、助産師は否定的なのか>
お産に対する気持ちを考える 6 <無痛分娩と分娩施設の集約化>
お産に対する気持ちを考える 7 <無痛分娩に対する「思想的違い」?>
お産に対する気持ちを考える 8 <硬膜外麻酔分娩はいいものではない?>
お産に対する気持ちを考える 9 <医療処置への助産師の苦手意識>
助産師と自然療法そして「お手当て」 10 <マクロビの安産志向にあるもの>
助産師と自然療法そして「お手当て」 12 <マクロビの安産志向とアンビバレンツ>
出産育児とリアリティショック 3 <周産期のメンタルケア>
出産育児とリアリティショック 4 <産後の傷の痛み>
事実とは何か 15 <フィンランドの出産>
事実とは何か 33 <無痛分娩のニュース>
事実とは何か 34 <全体像を把握するためのシステムづくり>
記憶についてのあれこれ 114 <30数年前の麻酔科の授業>
行間を読む 64 <「日本の妊産婦を救うために2015」>
産科診療所から 17 <産科麻酔の実態の把握のための一歩>
産科診療所から 18 <「役割拡大」よりも「縮小」を、そして「業務の手順化・標準化」を>
事実とは何か 39 <産科診療所の無痛分娩>