世界はひろいな 41 <陸海空、自由自在の存在>

今日のタイトル、防衛の話ではなく、鳥の話です。


子どもの頃から、空を飛ぶ夢をしばしば見ました。空から自由自在に地上を眺めることができる鳥をうらやましく思いつつ、それ以上、あまり鳥については関心を持つこと無く来てしまいました。
カラスはおもしろいと思って、図書館で本を探して読んだ時期があったくらいです。


バードウオッチングをして、多種多様な野鳥の種類や鳴き声、そしてその生活史が頭に入っている方々をみると、すごいなあと尊敬です。


そんな私が、ここ数年で鳥に関心が出始めました。
最初はペンギンで、飛ぶことはできないのですが泳ぐことができることに惹かれました。


葛西水族園には、ペンギン以外にも水槽に鳥がいます。
エトピリカです。
日本にもこんなに鮮やかなくちばしの鳥がいることに、最初は惹きつけられました。


エトピリカの大きな水槽の前にはベンチもあって、ゆっくり座って観ることができるのですが、比較的すいています。


そして、ここもまた結構な割合で、「あ、ペンギンだ」と勘違いする人が続出することを観察できます。
「(ペンギンじゃあないってば!)」と、心の中でいちいち訂正しています。


たしかに、岩から水槽へダイブする様子はペンギンに似ています。
ところが、空を飛ぶことができないペンギンとは違って、このエトピリカは飛ぶこともできるのですね。
だから「陸海空、自由自在な存在」に惚れ惚れしてしまうのです。


エトピリカの水中での行動が観察できるようになっている水槽を眺めていると、ペンギンとはまた違う動きがあることが少しずつですが、見えてきました。


おもしろいのは、鮮やかな黄色い水かきで立ち泳ぎをしながら羽繕いをする様子で、水中の動作もなんだかシンクロナイズドスイミングを見ているような感じです。
鳥同士で同調しているわけではないので、ソロですが。
そしてハシビロコウと同じような冠羽があって、それを強調するかのように動かしながら羽繕いをしている姿が、なんとも可愛いです。


岩場から水中へダイブする様子はペンギンよりも素早く、一直線に潜水していきます。
ペンギンは翼が無くて板状のフリッパーであるのに対して、エトピリカは直前までは広げていた翼をキュッと体に密着させて勢いよく潜水するのですから、やはりペンギンとは似て非なる動きです。
おそらく不忍池にダイブするカワウの水中映像もこんな感じなのだろうと、エトピリカの水槽を見ながら想像しています。


カワウと同じくエトピリカも、水中で魚を掴まえた後は再び、勢い良く空中へとそのまま飛ぶことができます。
そして、陸地があれば歩くこともできる。


なんてすごい能力なのでしょうか。



うらやましいなあ。
生まれ変わるなら、カワウやエトピリカのように陸海空、自由自在に動ける鳥になりたいと、
ホント、世界は広いですね。



「世界はひろいな」まとめはこちら