午後2時にテレビ朝日の東京サイトという番組があります。
わずか3分ほどの番組ですが、東京都の広報番組として2000年から放送されていたようです。
「科捜研の女」とか「相棒」の再放送を録画予約することが多いのですが、その直前に放送されていたのに、番組表では隠れてしまうので気づきませんでした。
6月初旬の「東京23区内の名湧水」の放送に気づき、それ以降は必ず録画しています。
バックナンバーを見ると、ただ名所などを紹介するだけでなく、啓蒙活動や世の中を支えているさまざまな仕事について知る機会になって、なかなか優れた番組だと思います。
10月の「こだわった博物館」シリーズの中で、是非行きたいと思ったのが「TOKYO ミナトリエ」でした。
地上100mから東京港や東京臨海部を見ることができ、東京湾の歴史などが展示されています。
すぐにでも行きたかったのですが、残念ながら10月は本当に雨続きでしたので、11月に入ってすぐに行ってみました。
江戸時代からの埋立や、明治以降の東京港周辺の変化が写真や年表でわかりやすく展示されていました。
1970年代以降の、葛西臨海公園や夢の島周辺の変化が航空写真で見ることができます。
圧巻は、やはり100mからの眺望で、大井埠頭や青海埠頭をはじめ、巨大な東京港の施設が眼下に広がっています。
一日中、その状景を眺めていても飽きないぐらいです。
小学生の一団がいなくなった後は、私ともう1人ぐらいしか見学者がいなくて、静寂の中しばし東京湾の風景を独占したのでした。
<台場公園まで歩く>
TOKYOミナトリエを出た後は、お天気もよく紅葉もきれいだったので、台場公園まで歩いてみようと思いつきました。
私が行きたかったのは台場公園で、「お」をつけただけで小洒落た感じのお台場海浜公園の隣りにある砲台です。
この台場を意識したのが、「葛西臨海公園」の記事で紹介した中村征夫氏の「全・東京湾」を読んだことがきっかけでした。
1980年代から90年代の東京湾は今と比べ物にならないほど汚い海のイメージで、お台場が埋め立てられて開発されていく話題があっても、そんな海のそばで生活をするなんて考えられないと思っていました。
たしか「全・東京湾」の中に、台場周辺の濁った水の中で生きる魚やカニなどの写真がありました。
それから20年ほどたって、ゆりかもめに乗った時に台場とその周辺を見て、同じ場所だと思えないほどの変化に驚きました。そしていつか、あの台場公園に行ってみたいと思っていました。
海辺のおしゃれなカフェやベンチでゆっくりしている人たちを素通りして、台場公園へ。
ほとんど人がいないので、夕陽に変化していく東京湾の風景も一人で独占するという贅沢な時間でした。
水鳥が群れで羽を休めていて、海水は予想以上に澄んでいて、時々魚が飛び跳ねたりしていました。
80年代からの変化を、この目で確認できて良かったと、満足の散歩になりました。
「散歩をする」まとめはこちら。