散歩をする 138 豊洲から辰巳

5月30日から辰巳国際水泳場で、競泳Japan Open 2019が開催されています。

辰巳に通って10年を書いてからまた5年が過ぎ、私の競泳観戦歴も十数年になりました。

 

「辰巳に通って10年」に書いたように、辰巳までの景色がほんとうに変わりました。

一番大きいのは、辰巳駅の西側にそびえる豊洲タワーマンション群の出現です。

以前は、夕日が落ちていく空しかなかったのに。

 

 

自宅から辰巳までの交通手段は、潮見を通る京葉線りんかい線、そして有楽町線をその時の気分で選んでいます。

辰巳周辺は運河に囲まれているのですが、その下を通過する地下鉄だとあんがい地上の風景を知らないものです。

豊洲台場公園に行ったあと、ゆりかもめから地下鉄に乗り換えるために通過しただけでした。

 

豊洲の次が辰巳駅ですが、その途中の風景を知らなかったので、今回は歩いてみようと思いつきました。

 

*運河を渡る*

 

豊洲駅から豊洲公園へむかい、海を見てから晴海通りへと歩きました。

あのブラタモリの晴海の回で紹介されていた、駅近くにある防潮堤の痕跡を見て、それからひとつめの運河を渡り有明へいったん渡ります。

ここに、あの辰巳駅から見えるマンション群があるのですが、それを見ながら橋を渡った後すぐ左手に曲がって歩いていくともうひとつ運河を渡ります。

 

あとで調べたら、どちらも東雲(しののめ)運河でした。もともとあった運河の先に埋立地が増えて分岐したかたちなのでしょうか。

辰巳は東京湾埋立7号地、有明は10号地だそうで、どちらも1960年代後半(昭和40年代)に埋め立てられて住居表示が始まったようです。

 

ふたつめの運河を渡ると、三ツ目通りに向かってまっすぐ伸びる道があるのですが、目の前に建設中のアクアテイックセンターが見えます。

京葉線から見ていたよりは、近くでみるととても大きいのでびっくり。

 

電車だとあっという間に過ぎてしまう運河に囲まれた埋立地ですが、こうして歩いて見るとその広さを改めて感じました。

 

*辰巳団地と豊洲マンション群*

 

有明から辰巳に入ると、昔ながらの都営団地が並んでいます。

一部は10階以上の高層団地へと再開発中でしたが、昔80棟以上あった団地の半分ぐらいが残っています。

団地の一階には小さな商店街があったり、ちょっと懐かしい風景でした。

 

私が辰巳国際水泳場に通い始めたのは豊洲の再開発が始まる前だったので、地下鉄の駅からも見えるこの都営団地の方が私には最初の辰巳の風景でした。

 

真新しい豊洲の街から歩いてくると、いきなり半世紀前の風景になりました。

ただ、1960年代後半にこの団地ができた頃は最新の団地で、若い家族が次々と入居して活気があったのだろうと思います。

私もまた、1960年代前半に都内にできた5階建の新しい官舎に住んだ頃の、似たような記憶がはっきりと残っていますから。

 

半世紀ぐらいで、古い景色から新しい景色へと様変わりするのかもしれませんね。

でも、どこかにその歴史を書きとどめて欲しいと思いながら、辰巳国際水泳場へとむかいました。

 

 

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