数字のあれこれ 33 <三度の法則性>

「二度あることは三度ある」か「三度目の正直」の話ですが、今のところは後者です。
はい、あれから歩数計を洗濯して破損することは回避できています。


「三度」というのは、何か人間の行動の法則性に関係しているのでしょうか。
ことわざ事典でみると、冒頭の2つ以外に「仏の顔も三度まで」があります。
「三度の飯より」はちょっと違うニュアンスでしょうか。


私の中のルールで、「三度悩んでから購入」というものがあります。
欲しいと思って衝動買いして後悔を繰り返したのでしょうか。自分自身、いつ頃からどのような体験でこういうルールができたのか記憶にありません。


あまり身の回りの物を増やしたくないという気持ちがあって、高価なものや家の中で場所をとるような大きな物だけでなく、日用品にもこのルールを適用しています。


「本当に必要なのか。それとも他の物で代用できるのではないか」
そのあたりを悩みつつ、「やっぱりいらないか」「いや、やっぱり買おうかな」という気持ちの揺らぎを3回ほど繰り返すと、不要な物であれば意識にのぼらなくなります。


最近、この三度のルールを突破して購入したものが二つあります。


トースターとコーヒーミルです。


<チーズトーストを食べたい!>


電子レンジにもトースター機能はあるのですが、あまりしっくりきません。
だからといってもう一台、別にトースターを置くのも場所ももったいないと悩みました。
でも、どうしても食べたいものが最近出てきました。
食パンの上にチーズを載せて焼いたトーストです。


初めてこれを食べたのが、アイルランド系のアメリカ人大学生ルームシェアをした時でした。


フライパンで片面に焼目をつけ、ひっくり返してからチーズを載せて焼いて作ってくれました。
フライパンでトーストを作ってくれたことと、チーズが溶けた美味しさと、病みつきになりました。
帰国してからもしばらくはフライパンで作っていましたが、いつの間にか食べなくなりました。


最近、無性にチーズトーストが懐かしくなり、フライパンで作るかトースターを買うか悩んでいたのです。
たわいない悩みですけれど。
えいっと買いました。購入して大正解です。当時のことを思い出させる味にまたはまっています。


<コーヒー豆を挽く>


コーヒー豆を購入する時にいつもお店で挽いてもらっていました。冷蔵庫で保管すれば、それほど味に繊細ではない私には十分でした。
出勤前の時間は、1分でもおしいですしね。


でも、最近、もしかしたら人生の中の楽しみをひとつ捨てているのではないかと、大げさではなく思うようになりました。
出勤前でも、カリカリとコーヒー豆を挽いて香りを楽しむ余裕を作れるのではないかと。


「三度」どころか、何度かコーヒーミル売り場の前で立ち止まったのですが、「やっぱり物を増やすのはやめよう」という気持ちの方が勝って断念していました。
ある日、コーヒーミルを眺めていると店員さんに「豆を実際に挽いて試せますよ」と声をかけられました。
ふらりと、誘いにのってしまいました。


見た感じがお洒落だったものは実際に試してみると私の手には使いづらく、もうひとつ試したものが想像を超えて軽やかに挽ける感触がありました。
これなら、忙しい朝でも苦痛ではないかもしれない。
次のコーヒー豆は、お店で挽いてもらわずに買って帰りました。


「新鮮な挽きたての香り」は飲む時には実際にはあまりわからないのですが、挽いている時にはやはり香りがいいですね。



三度以上悩んだだけあって、充実感を得たのでした。



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