数字のあれこれ  42 < 日の出日の入り時間>

毎日、天気予報で耳にする「日の出日の入り時刻」ですが、その太陽の位置や光の変化を半世紀以上経験して来たので、正確に季節の変化を感じとっていると思っていました。


たとえば、光あれかしに書いたように、まだ寒い1月に太陽の光が明るく感じられて、少しずつ日が長くなっていくとか、こちらに書いたように、8月半ばになると夏が終わっていく焦燥感も、夏休みが終わるからというよりは日が短くなっていくことの心細さあたりです。


その「日の出日の入り時刻」が年間の一覧表になったものを一瞬で検索できるようになって、ずいぶんと思い違いをしていたことに気づきました。


「光あれかし」の記事で「冬至が過ぎると日没が遅くなる」と書きましたが、これ自体が勘違いであることがわかります。
夏至は日の出が最も早く日の入りも最も遅く、反対に、冬至は日の出時間が最も遅く日の入り時間も最も早いと思い込んでいました。
たぶんこれは、私が子どもの頃に親が言っていたことをそのまま覚えて、それ以降、正確な知識を身につける機会がなかったことの一つなのかもしれません。
いえ、多分、理科では習ったのだと思いますが、覚えやすい方を覚えてしまったのかもしれませんね。
十数年ぐらい前に、何かの機会に至点について書かれたものを読んで、遅ればせながら夏至冬至の意味を知りました。


国立天文台のホームページで東京の今年の日の出日の入り時間の一覧表を見つけました。
こうして1年間の予測時間を羅列して見ると、私が思っていた日の出日の入り時間とは全く違っていました。


たとえば、「冬至が過ぎると日没が遅くなる」と思い込んでいたことも、実際には日の入りは11月29日から12月13日までの15日間もの間、「16:28」という最も早く日が暮れる日が続きます。
12月14日から少しずつ日の入り時間が遅れで「日が長く」なるのですが、今年の冬至の12月21日の時点でもまだ「日の出時間」はどんどんと遅くなり、来年の1月2から1月14日まで日の出時間が「6:51」と最も遅い朝が暗い日が続いています。
冬至を過ぎても朝はまだ日の出が遅い日が続き、日の入り時間は少しずつ長くなるようです。


<夏の早起きに適しているのはいつか>



さて、今年はいつにも増して夏の早起きについて気になっていましたから、8月も中旬になると日勤で出勤するために起きる時間帯がかなり「暗く」なっていることを感じました。
まだまだ猛暑の真っ只中だったころです。


国立天文台の東京の日の出入時間をみると、たとえば8月15日は「日の出4:59、日の入り18:31」でした。
朝だけでなく、夕方も「日が落ちるが早くなって来た」と感じる季節です。


朝の4:59はまだまだ「早い日の出時間」と感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、日勤だと出勤前にシャワーから洗濯までするために4時過ぎには起きる私にとっては、「だいぶ暗くなった」と感じます。
東京の今年の最も日の出が早い時期は、6月15日から6月21日までの「4:25」で、そのころは日の入り時間がまだまだ伸びて6月24日から7月4日までが最も遅い「19:01」でした。
ですから、7月に入ると少しずつ日の出時間は遅くなり、2ヶ月ほどで30分ぐらい日の出時間が遅くなるようです。


東京だけでもこれだけ変化する日の出日の入り時間で、縦に長い日本列島のあちこちの日の出日の入り時間の差を考えても、時計を動かすのは現実的な話ではないと改めて一覧表を眺めて思いました。


どちらかというと、日の出が遅く日の入りが早いこれからの季節は労働時間を5時間ぐらいにして、朝は日が昇ったら起きて夕方は日が沈む前に帰宅できるといいなあ。
まあ、現実的には生活のペースを急に変えたりはしたくないですけれど。




「数字のあれこれ」まとめはこちら