泊りがけの散歩に出かけると、ふだんに輪をかけて早起きになります。
米沢でも日の出前から目が覚めて、まだ暗い街の中をずっと眺めていました。
ホテルの部屋は最上川の方を向いていることはわかったのですが、街灯だけが見えて、日の出前の暗さではどこが最上川なのかわかりませんでした。
日の出は5時50分過ぎ、その少し前から街の様子が見えはじめました。
橋を超えた左岸に米沢城があり、その方向が少しだけ高くなっています。米沢城の向こうに山並みが見えて、山の切れ目の向こうがおそらく小国と村上への道です。さらに右側の山の端は拓けていて、河口がある酒田市へと続いているようです。
実は私自身が東北の川の流れが少し見えてきたのが、今年の5月でした。
それまでは最上川と阿武隈川が頭の中で混乱していて、酒田市に流れているのが最上川だとこの時に初めて認識したのでした。地図が好きだと言っても、ほんとこんなものです。
その最上川の上流を見たいと思っていたのですが、半年後に実現したのでした。
*最上川の歌*
白々と夜が明けてくる中で、最上川の流れが見えてきました。
その時に偶然、山形放送の放送開始として「最上川の歌」が流れてきました。
心に染み入るというのはこういう時に使うのだと思う歌でした。
帰宅して検索すると、昭和天皇の作詞でその歌ができるまでには紆余曲折があったようです。
最上川(もがみがわ)は、山形県を流れる一級河川最上川水系の本川。流路延長229kmは、一つの都府県のみを流域とする河川としては、国内最長。流域面積は7,040㎢で、山形県の面積の約75%にあたる。
地図を見ても、米沢から酒田まで蛇行しながら県内を縦断して海へと流れています。
流域面積という用語も感覚的にしか理解できていないのですが、あの流域面積が福井県の面積の約70%にあたる九頭竜川 と同じように、生活や歴史に切ってもきれない存在なのでしょうか。
この日は朝から本降りの雨になりました。
ふだんだったら泊りがけの散歩はお天気の方がうれしいのですが、今回は台風19号と続く低気圧で、川や周辺の地域に雨がどんな変化をもたらすのか、ただひたすら見ることも目的のひとつでした。
軽く朝ごはんをすませて、7時前にはホテルを出て米沢市内に出かけました。
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