心の殻を破る

おととい昨日と、競泳ジャパンオープン2014(50m)が行われています。


昨日は、ずっと応援してきた酒井志穂選手が100m背泳ぎで久しぶりの優勝インタビューでした。


その中での言葉が、「ようやく心の殻を破ることができた」というものでした。
力はあっても何かひとつ気持ちが引いてしまうことに、もがき続けていらっしゃったのだろうと思います。
それがわずか0.何秒の差に出てくるのですから、本当に過酷な世界だと思います。


古賀淳也選手も100m背泳ぎで、久しぶりの3位入賞です。
二人の選手には、是非是非、来年の世界水泳を見据えて頑張ってほしいなと思います。


松田丈志選手も久しぶりに200m自由形での優勝インタビューでした。
開場後からプールサイドで、念入りにストレッチやボールを使ったウォーミングアップを1時間ぐらいしている姿がありました。


こうした選手とは比較にならないほど度素人の私ですが、泳ぎに行くとその日によってものすごく水になじんだ泳ぎができる日となんだか手も足もそして気持ちも空回りしてバタバタになってしまう日があります。


同じようにウォーミングアップをしてもなにかかみ合わない日と、でもそんな時にでもふと「あ、これだ」と思えるほど体が水と一体になって泳げる一瞬があります。


わずか2〜3本のレースに集中して、最もかみ合った泳ぎを再現させる。
なんとすごい精神力なのだろうと思います。


応援している選手の優勝インタビューはもちろんとてもうれしいのですが、それだけではなく、順位に関係なくその集中したレースの一瞬を共有していられることが競泳の醍醐味なのかもしれません。


昨日のレースでは、やはり1500m自由形山本耕平選手と400m個人メドレー高橋美帆選手の日本新記録は圧巻でした。
二人とも、最初から体が水に抵抗なく進んでいくかのような泳ぎで惹きこまれました。
このお二人もまた、なかなか結果を出せない時期があったと記憶しています。


おとといの400m個人メドレーで優勝した瀬戸大也選手も、ロンドンオリンピック代表選考会の頃とはひとまわりもふたまわりも成長したことを感じさせる選手です。


特に昨年の世界水泳で金メダルをとったあと、貫禄というよりもむしろもっと気負うところがなくなったような印象があります。
飄々とした感じが、もっとも水の抵抗を少なくするのかもしれません。


ところで、今回の大会でも存在感のあるぱちゃぽですが、動きがふなっしーのようにアクティブで思わず噴き出しそうになります。中の人、どうしちゃたのでしょうか。
暑い中ほんとうにご苦労さまです。