数字のあれこれ 21 <競泳プールの1センチ>

JapanOpen 2017の3日間が終わりました。
一番楽しみにしていた50m背泳ぎで、古賀淳也選手の泳ぎをみる事ができたので大満足。
100m背泳ぎと100m自由形の決勝ではハラハラしたけれど、最後のここ一番というところで集中力を発揮するところに経験が生かされているのかなと思いました。


今回の大会には、イギリスのアダム・ピーテイー選手やジェームス・ガイ選手といったメダリストや今季世界ランク1位2位といった海外選手との白熱した泳ぎを間近で見ることができました。


ただ、ちょっと残念だったのはせっかく海外選手が参加しているのに、電光掲示板の表示やアナウンスが全て日本語だったことです。
せめて選手をコールする時には英語でも良かったのではないかと思います。
「第一レーン、○○さん」では海外選手には自分のことだとわからないですものね。


また、優勝インタビューも、同時通訳で電光掲示板に表示されるような技術があればばよいのにと思いました。
海外選手の英語のインタビューを全て聞き取れたわけではないのですが、本人が話した内容が割愛されてしまっていたところがあったようで残念に感じました。
まあ、テレビの放送用の編集になるのは仕方がないのかもしれませんが。


さて、こうした競泳大会中には野口智博氏のブログやtwitterが気になるのですが、今回も「ああ!」と嬉しくなる言葉を発見しました。


昨日の朝のつぶやきです。

ジャパンオープン最終日です。今朝も元気に、若手によるキャリブレーション!
これが1センチでも狂うとダメなんです。

写真をみて、これを「キャリブレーション」ということを初めて知りました。


キャリブレーション」は医療機器でも使われているので、「校正」あたりだと思いますが、具体的に競泳プールのキャリブレーションって何だろうと検索してみたのですが、はっきりと書かれているものを見つけだせませんでした。


競泳大会の開場と同時に入ると、選手のウオーミングアップの様子を45分ほど見ることができます。
ウオーミングアップ終了から競技開始までの約10分の間に、プールの両側から白いロープを持った人たちと、水中に入ってそのロープにコースロープの5mの色を合わせている人がいます。


全てのレーンのコースロープの5mをピッタリと合わせていくのです。
きれいに色がそろった状況は清々しいものがあるのですが、競技が始まれば選手の泳ぐ波でまたすぐにずれてしまうのに、何故だろうと思っていました。


この「1センチでも狂うとダメなんです」で、ようやくつながりました。
競技中の映像を分析するために欠かせない校正であるのだと。


正確にデーターを取り、水中での動きを言語化していく。
地道な作業ですよね。
でも、10年以上競泳会場に通って、確実に泳ぎを極めていく選手が育っていることを感じた、今回の大会でした。





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