コスモス

先日、父の面会に3週間ぶりに行ったら、もう秋の景色になっていました。
ノースリーブでも歩くと汗がでるぐらいの気温なのですが、田んぼには黄金色の稲穂が垂れ香しいほどの香りが漂い、トンボがたくさん飛んでいました。
どの花かわからないのですが秋を思い起こさせる甘い香りも漂っています。
そして、栗のいがはもうすでに茶色くなってほとんどが地面に落ちていました。


春も一気にいろいろな花が咲き乱れるのですが、秋もまた一斉に植物が咲き、収穫の時期になるようです。


特に、今はコスモスが咲き始めていました。
正確に言えば、8月の初め頃から咲いているところもあったのですが、今週になって一斉にあちこちで咲き始めていました。


コスモスと言えば、私が子どものころからあちこちでコスモスが咲き乱れて、身近にある秋の花の代表的なものでした。
半世紀程の間にどんどんと知らない花が増えていきましたが、コスモスは安定の日本の秋の花といった感じ。


ただ、子どもの頃はもっと気温が下がった晩秋の頃に咲いていた記憶があるのですが、「ヤサシイエンゲイ」の説明を読むと、開花期は7月から11月とかなり幅があるようです。



「由来・来歴」には、「コスモスは英語で『宇宙』の意味ですが、植物でいうコスモスはギリシア御の『kosmos』に由来し『美しい』と言う意味です」と書かれていて、ちょっと虚をつかれた感じです。
そういえば英語で宇宙という意味なのに、私自身は花のコスモスを思い浮かべる時に「宇宙」を思い起こすことがなかったので、なんだか不思議な気持ちです。


「季節の花300」では名前の由来が、こう書かれています。

"コスモス(cosmos)"の語源は、ギリシャ御の「秩序」「飾り」「美しい」という意味の「Kosmos、Cosmos」の言葉に由来する。
このことから、星がきれいにそろう宇宙のことをcosmosと呼び、また、花びらが整然と並ぶこの花もcosmosと呼ぶようになった。


言葉や名前の由来には、気が遠くなるほどの時間の流れがあるのですね。


コスモスというと、中学生頃に過ごした地域で、空き地一面に濃淡のさまざまなコスモスが咲き乱れている情景がまず思い浮かぶのですが、そういえばなんだか宇宙っぽい風景にも感じます。


この花が日本にやってきてまだ1世紀半ぐらいのようですが、すっかり日本の秋の風景に欠かせない花になっていますね。
好きな花のひとつです。