エアープランツ

今年はパイナップルについていろいろと回想したり、そのトリビアに「へーっ」と驚くことが続いています。


8月に訪れた国立科学博物館筑波実験植物園の温室でも、エアープランツがパイナップル科であるという展示を見て、初めて知りました。
たしかに種類によってはなんとなくパイナップルの葉に似ていますし、葉の表面から水分を吸収する仕組みがあることを知ったあとだったので、なるほどと思いました。


Wikipediaエアプランツにはハナアナナス属のさらにチランジア属のことと書かれていて、その説明の「分類」を読むと500種類以上もあることに、どうやってそれだけ観察され、そして分類したのだろうと、その知識の精密さにくらくらとしてしまいます。


私が初めて日本でこのエアープランツを見たのは、1990年代初頭だったような記憶がかすかにあります。
普通の花屋さんではなく、デパートにある珍しい植物を揃えた店だったような気がします。
そして、初めて見たその姿に驚いたのと同時に、ブーゲンビリアなどに感じる懐かしさがあったので、もしかしたら東南アジアの軒先で似たような観葉植物を見ていたのかもしれません。
もう少し検索してみると、1980年代には日本にエアープランツが入って来ていたようです。


初めて見た時には、「空気中の水分だけで生きられる」ことにおおいに魅かれました。
アボカドの栽培にも失敗し、ポトスでさえ枯らしてしまう私ですが、これなら育てられるかもしれないとちょっと期待したのでした。


でも、もし放ったらかしていても大丈夫そうなエアープランツでさえ枯らしてしまったら、私はもう立ち直れないかもしれないという不安がどこかにあったのか、実際に買うことはありませんでした。


Wikipediaの「エアープランツ」にも、園芸植物としての魅力として手軽さが書かれていますが、「栽培」にはこんな説明があります。

「エアープランツ」として売られている場合、週に2、3回霧吹きをするだけで簡単に育てられる様な旨が書かれた説明書きがついている場合が多い。しかし、実際には簡単ではなく、むしろ育成にはランのようにコツが必要で、環境づくり・管理の難しい植物である。また、種によって日照・水(湿度)・温度等の生育条件は様々なので、個々に調べて理解しておく必要がある。

ガーデニング花図鑑」というサイトでは、「残念なことですが非常に多くの人がエアープランツをミイラにしてしまっています」とありました。


ああ、よかった、手を出さなくて。
私が植物を上手く育てられないのは、能力のせいではなく、不規則な仕事なので丹誠込めてという時間がないという理由にしておきましょう。


でも、見れば見るほど、不思議なパイナップル科の植物ですね。