今年は、雨が多い夏でした。
7月は夏らしい日が続いたので、暑さにも日焼けにもめげずに、時間があると初めての道を歩いたのですが、8月は3分の2が雨でした。
小雨ぐらいなら散歩に行くのですが、でも雨の日は下を向いて歩くことが多くなるので、やはり気がすすみません。
ちょっと雨を恨みましたが、知人から「7月が雨が少なかったので農家の人が喜んでいた」と聞いて、気持ちを切り替えたのでした。
恵みの雨だったのですね。ちょっと日照不足が心配でしたが。
9月に入ると晴れた日が続き、太陽の有り難さを感じています。
現代なら1週間ぐらい先までかなり正確に天気予報を知ることができるので、どんなに雨続きでも、「あと3日耐えれば」と見通しを持つことができることも有り難いことですね。
天気予報がなかった時代には、今年の夏のような天候は「天変地異の前触れ」とか流言飛語が飛び交いそうです。
さて、そんなわけで久しぶりに散歩に出かけました。
<舎人ライナーに乗る>
昨年から、荒川に沿って、何度か歩いているのですが、堤防を歩いている時にちょうど見かけたちょっとおしゃれな電車がありました。
以前、「アド街ック天国」で見たことがある、舎人ライナーだとわかりました。
番組を観ていた時には、そのあたりの土地感覚が全くなかったので、荒川沿いを歩いて初めてまた私の中の地図がつながったのでした。
よし、今回は舎人ライナーに乗ることを目的にしようと思い立ちました。
そこには舎人公園という大きな公園があることは記憶していたのですが、地図を見ているうちに、終点の見沼代親水公園駅の名前が気になりました。
「駅をまたいだ1.7kmの水路をもつ親水公園」、そこを歩いてみたいと思いました。
親水公園は20分ほどで歩けてしまいそうなので、その先をどうするか地図を眺めました。
少し離れたところに毛長川という川があって、東京都と埼玉県の県境になっています。
そこをずっとたどると、毛長川と綾瀬川、そしてもう1本川が合流する場所があり、興味がわきました。
さわやかな秋晴れというよりは残暑厳しく、30度以上になりそうな日だったので、歩き通せるか不安でしたが、都県境を歩き、川が交じり合ったところを見たいと思いました。
いざ出発!
舎人ライナーは少し揺れる感じがありましたが、地図の通り、まっすぐ西へ向かって走っています。
高架になっていることと、私が住んでいる武蔵野台地とは違って、この辺りは川の周囲に広がった平地であることがわかるような見晴らしの良さです。
荒川沿いを歩いている時にも、同じ都内なのに空の大きさが違うように感じました。
親水公園はこじんまりとしていましたが、少年たちが由緒正しい夏の少年のようにザリガニを採っていました。
都内でも、そしていつの時代でも、子どもというのは野山を自由に遊ぶ能力があるのかもしれませんね。
東京都と埼玉県を分ける毛長川という名前は今回初めて知ったのですが、江戸時代からの広大な地域の灌漑と干拓事業へと繋がる川であることを知りました。
実際に歩くと、川の近くまで住宅街になっているので、江戸時代にこのあたりが開拓された新田であったことはまったくイメージできないほどです。
江戸時代はどんな感じだったのでしょうか。
さて、目的地の3つの川の合流地点ですが、道半ばで挫折しました。
久しぶりの散歩のせいか靴擦れができそうになり、目的地の半分あたりにある尾竹橋通りで西新井方面へと変更しました。
足は痛かったのですが、せっかく来たので西新井大師も訪ねて電車に乗って帰路につきました。
次回は是非、あの川の合流地点を見てみたいと思います。