1990年代ごろ、公共事業を批判的に見るという世の中の雰囲気にはいろいろな流れがあったのだと思いますが、まず思い出すのが子どもの頃からその名をニュースで聞かない日は無かったのではないかと思うほど耳にした田中角栄氏です。
歴代総理大臣というと田中角栄氏をまず思い浮かべるのですが、在任期間は1972年7月7日から1974年12月9日と案外短かったことに今更ながら驚いています。
今こうしてその人の一生をまとめた年表を読み直すと、中学生や高校生の頃から耳にしていたロッキード事件とか「談合」といった言葉も、いまだ細かいことは知らないままだったと改めて読み直しています。
1962年(昭和37年)の「雪は春に溶けるからと災害に認められていなかった豪雪のサンパチ豪雪に、田中角栄大蔵大臣が初めて災害救助法を適用した」というのは、やはり新潟出身ならではの思いがあったのでしょうか。
反面、鳥屋野潟の歴史では、1964年新潟地震の年に、「田中角栄の鳥屋野潟疑惑(埋め立て予定情報を先んじて得て水面権を買い占めたのち高値販売)が問題化する」とあり、「政治とカネ」「公共事業と談合」ということが追求され出した時代だったのでしょうか。
Wikipediaの年表に続く「人間関係」とか「派閥」そして「闇将軍・脳梗塞」まで読むと、政治の世界というのは「しがらみ」で大変そうというのが印象でした。
市井の一人だったのに、別世界に生きなければやっていけないかのような。
ところで「しがらみ」の語源はなんだろうと調べたら、元は川に関する言葉で漢字では「柵」と書くことを初めて知りました。
1. 水流をせき止めるために、川の中にくいをうち並べて、それに木の枝や竹などを横に結びつけたもの。
2. 引き留め、まとわりつくもの。じゃまをするもの。
(デジタル大事泉)
良いこともしたのに、結局はこれで身を滅ぼしていく。
人ごとではなさそうですね。
「鵺(ぬえ)のような」まとめはこちら。
失敗とかリスクについてのまとめはこちら。