水のあれこれ 4 <水の中で踊る>

2月19日毎日新聞の記事に、「質問なるほドリ:シンクロに男子選手?」と心ときめく話題がありました。


◇ 今夏から混合デユエット実施、五輪採用の可能性も


なるほドリ  シンクロナイズドスイミングに男子選手が出ているのを見たよ。女子だけのスポーツじゃなかったっけ。


記者  今夏の世界水泳選手権から採用される男女混合デユエットですね。男子と女子がペアになって演技をします。今月15日に日本代表選考会が行われ、男子は5人の候補の中から32歳の安倍篤史(あべあつし)選手が選ばれました。日本水泳連盟が選んだシンクロ日本代表として、史上初めての男子選手になります。


Q なぜ男子が出場できなかったの?

A シンクロの国際ルールを決めている国際水連が、出場資格を女子に限定していたためです。しかし、昨年11月の臨時総会で、世界選手権での混合デユエット実施を決めました。


Q どうして女子だけのスポーツだったのだろう?

A シンクロは19世紀末がら20世紀初頭(しょとう)に原形ができたとされ、当時は男子も参加していました。しかし、米国で芸術を重視する「水中バレエ」と呼ばれるようになると、大会も女子が中心になりました。世界選手権は1973年、五輪では84年ロサンゼルス大会から正式種目になりましたが、男子が出場したことは一度もありません。


Q これからは五輪のシンクロにも男子が出られるようになるのかな。

A 予定はありませんが、昨年12月に決まった五輪改革「アジェンダ2020」は「男女混合の団体種目採用を奨励(しょうれい)する」とうたっています。男子が五輪に登場する日が来る可能性もありあすよ。


Q そういえば前に「男のシンクロ」を扱った映画を見たよ。

A 水泳部が男子シンクロを文化祭の演目にしている埼玉・川越高をモデルにした映画「ウオーターボーイズ」ですね。しかしインターハイなどの種目には、まだなっていません。


Q 男子の試合を見てみたいな。


A 今年8月の全国JOCジュニアオリンピックカップ(長野)から小学4〜6年の部に男子が出られるようになり、原則8人の「チーム」を男子だけで組むことも可能です。ショーだけではなく、大会でも「ウオーターボーイズ」が見られるかもしれませんね。


「シンクロ、チャチャチャ」が頭の中でぐるぐるしています。


「ウオーターボーイズ」がテレビで放送されたのは2003年だったようですが、当時、テレビは競泳関連しか見ていなかった私も録画してみていました。


きっと数年ぐらいには、男子シンクロもメジャーになるかもしれないと大いに期待していたのですが、残念ながらその後はまったく話題になることもなくがっかりしていました。


「ウオターボーイズ」を見たときの感動というか衝撃は、華やかな女子シンクロの対極にある質素でいながら美しい動きでした。
化粧も衣装もなく、ただそろいの水着とゴーグルだけですが、水の中で踊ることがこれほど美しく見えるなんて考えた事もありませんでした。


あの葛西臨海公園のマグロに見とれるような感じです。


今回、初めて男子選手を目指して頑張ってこられた方々がいらっしゃることを知りました。日本水泳連盟のHPでもそういう話題を見た記憶がなかったのですが。
世界水泳での初めての混合デユエットを楽しみにしています。


新体操も男子の大会が開かれて、youtubeでその演技をみると鳥肌がたちますね。
ぜひぜひ男子シンクロ大会も実現するといいなと思うのですが、競技人口や練習場所などなかなか課題がたくさんあるのかもしれません。


それにしてもシンクロって新しい競技だと思っていたのですが、1世紀以上前に「水の中で踊る」ことが始まっていたのですね。


最近、私が通っているプールでも自由遊泳エリアでシンクロの基本ポーズを練習している人を見かけるようになりました。
いやはや、「歩く」「アクアエクササイズ(皆で踊る)」だけでなく、プールの中の境界線はますます多様化、複雑化していきそうです。





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