存在する 24 緊急時の「身元保証人」や「家族の同意」が変化

少し前、母の体調が悪化し、お世話になっている介護施設から病院に入院になりました。

 

面会禁止の状況ですから、身内は受付で入院手続きをしただけで帰宅し、その後は「何かあれば電話で知らせます」という病院からの連絡待ちでした。

「何かあれば」。

もう母に会えることはないままかと覚悟しました。

幸いにも、2週間ほどでまた、終のすみかに戻ることができました。

退院の際にも家族は会えず、すべて病院と介護施設のスタッフの方が手続きから付き添いまでしてくださり、本当に頭が上がりません。

 

その間、緊急でさまざまな検査や処置が行われましたが、家族へは事後の連絡・了承のみです。

病院側も、容態が悪化している高齢者の治療やケアを、家族や本人への説明の機会が激減している中で対応されるのは本当に大変だろうと思います。

高齢者に限らず、新型コロナウイルス感染拡大による面会制限のために、母体搬送や新生児搬送の場合も同じような状況が起きていますし、私の勤務先での急変や緊急手術でも同様です。

 

そういえばちょうど1年前に入院時の身元保証人について書きましたが、1年後にこんな変化が医療機関に起こるとは、想像していませんでした。

 

非常時とはいえ、今までの「家族の同意」や「身元保証」はなんだったのだろう、全国の医療機関介護施設で、実際にどのような変化があるのだろうと気になっています。

①治療の未払いを保証

②治療方針の相談にのる

③緊急の連絡先

④本人が亡くなった際に遺体を引き取る

 

私自身は今までこの身元保証ではなく、あらかじめ「個人として、自分の病気や死の後始末をできる」体制が進むといいなと思っていたので、これが機になって制度が進むといいのですけれど。

 

そして現在、この今まで家族がしていたことが病院や施設に丸投げになっているわけなので、その負担を明らかにして、人員や手当の上乗せが必要なのではないかと心配になっています。

 

 

人がこの世に存在するということは、その始まりから終わりまでますます複雑な手続きや対応が必要な時代になりました。

これもまた驚異的に変化する時代の真っただ中といえるのかもしれませんね。

 

 

 

 

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