散歩をする 398 防府駅から秋穂漁港へ

8時5分にチェックアウトし、ただひたすら開作をみる2日目の最初の計画はバスに乗って海岸線の開作を見る予定です。

 

駅に着いた時には、まだぽつりぽつりぐらいの雨で、なんとかこのまま天気がもちますすようにと思いました。

防府は街路樹が美しい街でした。バス停のベンチの横にも木が植えられ、石で飾られた小さな水の流れがありました。

 

8時半ごろにはバスを待つ人の列もありましたが、あっという間に人がいなくなり、9時5分発の秋穂漁港入り口行きのバスは私一人を乗せて出発しました。

 

佐波川河口の開作を見る*

 

市街地を出て桑山の西側に広がる平地のあたりに来る頃には、航空自衛隊の離発着訓練でしょうか、何機も飛行しているのが見えました。

 

佐波川が近づいてきたので、車窓の風景にさらに集中です。大きな橋を渡りました。地図で確認すると、「西開作」から「川開作」という地域へかかっているようです。

橋を越えたあたりには、西側から佐波川に流れ込む横曽根川との川合に、三角形の干拓地があります。そこを見逃さないようにと思っていました。

山陽本線の向こうに見事な水田地帯と川開作地域の落ち着いた家並み、そして遠くに堤防が見えました。

 

横曽根川を渡る橋から上流は、川だけでなく何本かの水路が合流している場所のように見えました。

ここからバスはゆるやかに上ったところにある水田地帯を通って、少し内陸部にあるJR山陽本線大道(だいどう)駅の近くの街中を通って、大海湾に流れ込む佐波川河口の右岸側の水田地帯へと戻っていきました。

 

住所は「台道」のようですから、干拓前は「台地のような場所」だったのかと想像しました。

古くからの農家でしょうか、立派な家がありました。

 

 

防府を訪ねる前に地図で見ていた、防府の西側の水田地帯を見ることができて満足しました。

ずっと乗客一人のままでした。

 

*秋穂漁港入り口へ*

 

干拓地と思われる水田地帯が途切れると海岸沿いにバスが進み、左手にずっと瀬戸内海が見えるようになりました。

いつの間にか、防府市から山口市になっています。

 

海岸沿いに漁港や小さな直売場があり、海沿いに建つ住宅をうらやましく眺めていると、初めてもう一人バスに乗ってきました。

大海(おおみ)、そして少し山側へと道が続き、青江というバス停を通りました。昔はこの辺りも海にだったのでしょうか。

一人降りて、また一人乗ってきました。このあたりでは、どんな生活があるのでしょう。

 

青江バス停の手前に溜池がポツポツと見えて、田植えが終わった直後の小さな水田がありました。

このあたりから溜池が増え、切り通しを越えたところにはもっと大きな溜池もありました。

途中の交差点から南へ曲がり、古くからの路地をバスが走ると、終点の秋穂漁港入り口に到着しました。下車したのは、私一人でした。

 

目の前は本当に漁港で、工事の人以外は誰も歩いていない漁港周辺を歩いてみました。まだ、雨はぽつりぽつりです。

 

漁協の建物がある方向へと曲がる時に、大きな石碑がありました。

近づいてみると「高潮来襲記念碑」とあり、裏に昭和17年と掘られていました。

その横には大きさが半分ぐらいの石碑がもう一つあり、「藤田開作竣工記念碑 明治二十八年着工 大正二年完工」とありました。

 

この辺りも開作だったようです。

 

漁協に大きな案内地図がありました。

山口市あいお観光マップ」とあります。

「あいお?」

ああ、「秋穂」は「あいお」と読むのかと、ここで初めて気付いたのでした。

 

 

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