散歩をする 340  宇部線と小野田線の車窓の散歩

名田島開作をぐるりと回って、11時27分に新山口駅にバスが着きました。

すっかり本降りですが、ここからはしばらく車窓の風景が目的です。

 

JR宇部線とJR小野田線、まだ開作という言葉を知る前から、ただひたすら海を眺められる日本各地の路線の一つとして、いつか乗ってみたいと地図を眺めていました。

宇部線の発車まで30分ほどあります。おなかがすきました。駅そばを食べたい気分ですが、お店はありませんでした。

新山口駅はおしゃれな白の壁のビルですが、ホームの屋根は黒のトタンの落ち着いたデザインで、通路から新幹線が見える場所にあちこちベンチもありました。非常食として買っておいたおにぎりを食べながら、雨を霧のように飛ばして通過する新幹線を眺めました。

 

宇部線の車窓の風景*

 

12時1分、宇部線が出発しました。

沿線の土は、秋穂漁港のあたりとも違って、黒っぽい土のようです。

遠くに、緑色の麦畑が広がっているのが見えました。この辺りも、家々の屋根は黒でした。

深溝のあたりまでは開作のような平地が続いています。ちょうど行き違い列車との待ち合わせで停車したので、遠くに堤防が見えて畑が広がっている風景を眺めることができました。その向こうが周防灘のようです。

 

ここから周防佐山駅までは小高い場所になり、また下って、阿知須駅のあたりでは新しい住宅地が増え、海岸近くにきらら博記念公園ドームの屋根が少しだけ見えました。ここからの方が近いのですが、対岸の名田島開作からの方がドームの全貌が見えました。

また切り通しを抜け、起伏が激しい路線です。海が近いはずなのに気配もありません。

 

床波駅のあたりで荒人神社の大きな屋根が見えました、地図ではあいだに沢波川があります。

近くの道路には「大波の時通行止め」という表示がありました。穏やかな瀬戸内海というイメージとは違う、海の姿があるようです。

 

常盤駅のあたりから、魚の鴟尾(しび)をつけた家が増え、瀬戸内海の背景になんだか似合っていました。

山口宇部空港が見え、そこを過ぎると上りになり宇部岬駅に到着しました。地図ではわからない高低差でした。

市街地の中の宇部新駅に12時49分に到着しました。

 

 

小野田線の車窓の風景*

 

宇部新駅で13時10分発の小野田線小野田行きに乗り換えです。発車まで20分ほどあるのに、次々と乗客が乗って座席はほぼ満席でした。

ロングシートなので車窓の風景を見るために、また最後尾で立っていくことにしました。

 

居能駅のあたりでは工場地帯が広がり、厚東川(こうとうがわ)の対岸には広い水田地帯と工場地帯があり、ここが妻崎開作でした。

帰宅してからこうして記録をまとめているうちに、周防灘台風のさいに堤防が決壊した川がこの川であったこととつながりました。

 

開作を左手に見ながら進むと小野田線が支線と分かれる雀田駅に到着し、小野田駅方面にも工業地帯が見えてきました。

小野田港駅のあたりは、セメント工場の敷地が続いています。

ああ、こんな風景だったのかと、子どもの頃から耳にしていた場所を確認しました。

 

13時31分、南中川駅に到着しました。

私の他に2人ほど下車し、雨の中どこかへ歩いて行かれました。

 

 

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