少し前のことになりますが2月の晴れた暖かい日に、ふらりと葛西臨海公園へ行きました。
併設されている水族園には結構行くのですが、なかなか時間がなくて公園内を散歩するのは久しぶりでした。
葛西水族園には2つの人工干潟が作られていて、東なぎさはヒトの立ち入りは禁止されているのですが、西なぎさは水辺を歩くこともできます。
風もなく穏やかな天気に誘われて、しばらく海辺を歩きました。
寄せて返す波の音を聞いているだけで幸せな気分です。
以前からこのなぎさ付近に生息する生物の写真と説明書きの掲示板があったのですが、あまりよく読んでいなかったのか、初めて気づいたことがありました。
「ママカリ」がいるのだ、と。
「ママカリ」というのは食べ物の名前なのですが、正しくはサッパだそうです。
その説明に、こう書いてありました。
サッパ
体は木の葉のように左右に平たく背中より腹が下に出ています。群れを作って生息し、「ママカリ」とも呼ばれています。
Wikipediaの「別名」にママカリの由来が書かれています。
ママカリは「飯借り」と書き、「飯が進み、家で炊いた分を食べきってしまってもまだ足らず隣の家から飯を借りてこなければならないほど旨い」に由来する呼称である。ハラカタは腹部の鱗が硬く発達していることに由来する。ママカリ料理(酢漬け、ママカリ寿司など)は岡山県の郷土料理となっている。
ママカリは母の大好物で、 私も子どもの頃からこの名前の由来を何十回と聞かされていました。暗示にかかったように私も好きなのですが、関東ではなかなか手に入らない魚でした。
ここ10年ほどでしょうか。近くのスーパーで時々、千葉県産の「ママカリの酢漬け」を扱っていることがあって、ちょっと塩分を気にしながらも誘惑に負けて購入してしまうのでした。
東京湾にもいたのですね。
「サッパ」もなんだか英語か何かの学術名のように聞こえますが、Wikipediaの説明では「淡白でさっぱりしている味に由来する」と書かれています。
なんだか、ヒトに食べられるためだけに分類されているようで申し訳ないですね。
昨年、岡山へ行った時も、まずはこれを食べたのでした。
東京湾でたくさん育って、身近な食べ物になると嬉しいですねえ。
「食べるということ」まとめはこちら。