今年の春から通勤の途中で見ていた皇帝ダリアですが、8月に入る頃にはおよそ3mにまで伸びていました。
すごい成長ですね。
「破竹の勢い」と書こうとして、よくよく考えたら「竹が破れる」のは枯れることだから成長とは正反対なのですが、こういう場合にはどんな言葉があるのでしょうか。
今年も災害と認識する暑さに似ているので、寒い時期に咲く皇帝ダリアにはどんな影響があるのだろうと心配していましたが、あっという間に見上げるまでに育っていたのでした。
植物はどうやって、その年の気温などの変化に対応していくのでしょう。
ところが8月に入ってしばらくすると、なんとなく葉がしおれ始め、どうしたのだろうと心配しながら前を通っていたのですが、数日後ぐらいには茎の部分を1mぐらい残してバッサリと切られていました。
葉はなくて、それこそ青竹を地面に突き刺したかのような感じで残されていました。
皇帝ダリアの茎はよく見ると竹の節のような突起があって、そこから新芽が出てくるのかもしれません。
どうか、そこからまた葉が出ますようにと祈りながら前を通っていましたが、さらに1週間ほどすると、根元からバッサリ切られていました。
ああ。
暑さのせいかと思ったのですが、近くに育っているもう2本はゆっくりながらも私の背ぐらいになって青々と葉をつけています。
そばに寄って見ると、根元の株は二つに分かれていて、片方には越冬の時と同じようにカバーがされていましたが、もう一つは中が空洞になったまま晒されていました。
手入れをされている方の、来年こそはという思いが伝わってきます。
植物を育てるのは、若い頃から始めても頑張って作っても50回の世界なのだということが、しみじみとわかる年代になってきたのかもしれません。
「あと何回、この植物が咲く季節を見ることができるのだろう」
きっと誰の心にも必ずと言って良いほど浮かぶ想いが、もしかすると生きていることの醍醐味を教えてくれるものなのかもしれないと。
さて、皇帝ダリアの枯れる原因をちょっと検索してみましたが、「髄虫か蛾が原因」「地中温度の上昇が原因」といったアドバイスがありましたが、まだ経験則のようで専門的にはまだまだわからない世界なのかもしれません。
来年はもっと真剣に、皇帝ダリアの定点観測をしようと思いました。