11月に入って、父が暮らす地域はすっかり落ち葉の季節になりました。
バスを降りて病院へ向かう道を歩き始めると、「あ、秋の香りだ!」と感じました。
落ち葉の湿った香りです。
ということは、9月に感じる香りは初秋の香りで、10月は一旦あまり香らず、そして11月頃になると晩秋の香りという感じでしょうか。
気温が下がり空気が凛と澄んでくるこの時期に、もう一つ感じる香りに野菊があります。
子どもの頃から、この時期になると道ばたや空き地にたくさんの野菊が咲いていて、寒冷地の厳しい冬に入る前に気持ちを元気づけてくれるような存在でした。
さて、野菊を検索したところ、「私が野菊と思っていた花はいったいなんという花だったのか」という予想外のことになってしまいました。
皆さんは、野菊というとどんな花を思い浮かべますか?
<範囲が広い「野菊」>
「野菊」で検索すると、Wikipediaには「野菊」があるのですが、他の植物で検索したときのような写真集や栽培についてのサイトがほとんどありません。
「野菊」がついた施設名などばかりです。
これは如何に?
その唯一のWikipediaの説明です。
野菊(のぎく)とは、野生の菊のことである。よく似た多くの種があり、地域によってもさまざまな種がある。
<菊と野生種>
一般に栽培されている菊は、和名をキク(キク科キク属Dendranthema grandiflorum (Ramatuelle)Kitam.)と言い、野生のものは存在せず、中国で作出されたものが伝来したと考えられている。したがって、菊の野生種というものはない。
しかしながら、日本にはキクに似た花を咲かせるものは多数あり、野菊というのはそのような植物の総称として使われている。辞典などにはヨメナの別称と記している場合もあるが、植物図鑑等ではノギクをヨメナの別名とは見なしていない。現在では最も身近に見られる野菊のひとつがヨメナであるが、近似種と区別するのは簡単ではなく、一般には複数種が混同されている。キク科の植物は日本に約350種の野生種があり、帰化種、栽培種も多い。多くのものが何々ギクの名を持ち、その中で菊らしく見えるものもかなりの属にわたって存在する。
ここまで読んだだけでも、私が野菊と思っていた花はいったい何という花なのかとめまいがしますが、続きのこちらを読んでさらにびっくり。
<野菊の範囲>
野菊は、野生の植物でキクに見えるもののことである。キクはキク科の植物であるが、この類の花には大きな特徴がある。菊の花と一般に言われているものは、実際には多数の小さい花の集合体であり、これを頭状花序と言う。頭状花序を構成する花には大きく2つの形があり、1つはサジ型に1枚の花弁が発達する舌状花、もう1つは花弁が小さく5つに割れる管状花である。キクの花の場合、外側にはサジ型の舌状花が並び、内側には黄色い管状花が密生するのが基本であるが、栽培種には形の変わったものもある。
このような特徴のキク科植物は、非常に多い。ガーベラやヒマワリ、コスモスもそうである。しかしこれらの花が野生で存在しても野菊とは呼ばない。草の形で言えば、ヒマワリは大きすぎる。タンポポやガーベラのような、根出葉がロゼット状にあり、茎には葉がないものもそれらしく見えない。したがって、あまり背が高くならず、茎に葉がついた姿のものに限られる。、あた、アキノキリンソウのように頭花が小さいものもそれらしく見えない。さらに、菊と言えば秋の花であるから、秋に咲くものをこう呼ぶことが多い。
続いて「ごく野菊らしいもの」がまとめられているのですが、すごく幅広いですね。
それぞれをクリックして写真を確認してみたのですが、なんだか私が「野菊」と思っていたものと似ているようであり、そうでもないようであり。
晩秋の宿題ができてしまいました。