なんとなく蛇行する道から崖線だろうと見当をつけた散歩でしたが、その途中にある神社をつなぎながら計画を立てていた時に、瀧神社を検索したらなんと湧水があることと、馬に関係があることを知りました。
たしかに競馬場の近くにありますが、地図では水色の湧水や水路は描かれていません。
府中観光協会の説明を読んだら、絶対にここを訪ねようと思いました。
大國魂神社の末社で、ハケの道が途切れる東京競馬場の手前にあります。正面にある御神木である大きなけやきの木は、府中の木百選に選ばれています。くらやみ祭りの競馬式(5月3日)の前に、ここの湧水で馬と騎手が身体を洗い清めたとされています。かつてハケ沿いにはあちらこちらに湧水があり、人々の生活に欠かせないものでしたが、現在この湧水はフェンスで囲まれ飲むことはできません。
馬を見るのは父の影響で好きなのですが、賭け事はダメというこれまた父の教えの影響で競馬に関心を持たないようにしていました。
ところが数年前に観た競馬のスターターの仕事についての番組と、同じ頃から父の記憶をたどって歩くようになって馬の博物館を訪ねた時に、戸山の陸軍士官学校にも競馬場があったことを知ってから、私のタブーはなくなりました。
競馬中継の美しい馬の走りを、時々観ています。
その馬を洗うための湧水と神社ですから、これは行かなければと思いました。
神社への道はハケの途中の道から下り坂になっていました。鬱蒼とした木々が両側にあります。
水音が近づいてきました。
水量は少ないのですが、崖から水が落ちています。
お滝のゆわれ
この滝は大國魂神社の末社である、滝神社の「お滝」と古くから呼ばれ水道が施設される以前は渇水期でもその水が絶えたことが無い為、多くの人が五月の大祭には三日の夕刻大祭に参加する。神職、神人、神馬がこの滝で身体を清める由緒ある神聖な滝です。
又、府中市内で立川段丘のハケから水の湧く二ヶ所の内の一つで「清水ヶ丘」の町名もこの滝によるもので、大へん貴重な滝です。
お互いに汚さず大切にしましょう。
説明文では「滝神社」ですが、大國魂神社のHPでも現在は瀧神社のようです。
ここで馬が洗われている風景を見たいものです。
「立川段丘のハケから水の湧く」、この一言に出会っただけでも心が震えたのでした。
ここから府中の森の近くまでの道すがら、「六地蔵由来」とか「府中伝説の道」の説明碑や、あの石清水八幡宮から分霊された神社がありました。
この湧水が、現在の競馬場の近くに残る水田や田畑を潤し、この辺りのハケ下の集落が続いてきた歴史はどんな感じだったのでしょう。
平日の日中でしたが、若い方がここでも参拝していました。
「水の神様を訪ねる」まとめはこちら。