生活のあれこれ 7 大瀬戸と小瀬戸

今回のただひたすら川と海と開作を見る散歩も三日目になり、ほぼ予定していた開作は見ることができました。

10時半に下関に到着して、夕方まで時間に余裕はたっぷりとあります。

当初の計画では3時間ほど下関の街を歩く予定で、まず、下関水道資料館を訪ねようと思っていました。その施設は小高い場所にあることが地図で想像できましたが、バスの車窓に海岸沿いから突然と見上げるような場所になる下関の街を実際に見ると、今回は体力的に無理そうとあきらめました。

疲労も蓄積している三日目ですからね。

 

下関駅の西側100mほどのところに下関漁港と市場があります。

高低差のなさそうなそちらへ行くことにしました。

 

そこに小さな海峡のような場所があり、そこを歩くのも計画の一つでした。初夏のような日差しの中歩き始めるとじきに、小さな海峡が見え海岸線への入り口がありました。

途中まで歩いてみたのですがどうやら漁港の敷地内のようで、本当は立ち入り禁止区域のようです。あわてて引き返し、しばらく他に海岸への道がないか歩いてみたのですが、観光地の関門海峡側とは違って、この辺りは一般の人が歩く場所ではなさそうです。

幸いにしてバスの本数が多いので、バスで下関駅へと戻りました。

 

疲れは暑さだけでなく空腹からもきているのだと、良い香りに誘われて駅そばのお店に入りました。

ごぼう天そばに惹かれて入ったのですが、なんと小さなちらし寿司があります。ついつい頼んでしまいました。紅生姜と椎茸が効いていてなんとも家庭的な味でした。

 

元気が出たので計画を早めて小倉に向かおうと、山陽本線のホームへと向かいました。

小高い場所にあるホームから、先ほど断念した漁港付近とその対岸の海岸が一望できます。

平地がわずかな海岸線沿いに、いろいろな工場や住宅があるのが見えました。

 

地図ではその小さな海峡のような場所の名前がなくて、対岸は「彦島」とあるので島の間の海峡なのだろうか、それとも関門海峡とは別のルートのために人工的に開削したのだろうかと気になりました。

 

 

*大瀬戸と小瀬戸*

 

Wikipedia関門海峡の「地理」を読んで、そこもまた関門海峡の一部であることを知りました。

本州と九州を隔てる水路を大瀬戸(おおせと)といい、彦島と本州を隔てる水路を小瀬戸(こせと)または小門海峡(おどかいきょう)という。

(中略)

一般には大瀬戸の下関と北九州市門司区の間を関門海峡という。

 

相対した陸地間の、特に幅の狭い海峡。潮汐(ちょうせき)の干満により激しい潮流が生じるのが「瀬戸」ですが、目の前の海は大瀬戸・小瀬戸ともに凪のように静かに見えました。

 

海上交通」の中に、「潮流の速さ・向き(潮の干満により1日4回潮流の向きが変わる)」とあります。

潮流の向きが変わる、海峡周辺にはどんな生活があるのでしょうか。

彦島のさらに西側には小さな島も点在しています。行きたいところが次々と出てきますね。

 

「約6000年前-本州と九州が分断され、海峡が形成される」(Wikipedia)

それ以降、どういう暮らしや歴史があるのだろう。海上交通の要衝であり、重要だからこそ歴史に翻弄された生活があったかもしれないですね。

 

 

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