渡場バス停から下関までのバスの車窓で見逃すまいと思ったのが、地下を山陽新幹線の関門トンネルが通っているあたりでした。
前田バス停から数百メートルのところ、ちょうど関門橋との中間のようです。
ずっとGPSをつけて眺めていました。それまでの平地があった場所から小高い場所ギリギリの海岸線を道路が通っているあたりで、新幹線が新下関駅を出るとじきに前のめりになるように地下に入り、ふわりと地上に出た時には小倉駅が目前の長いトンネルがこの海の下を通過している場所です。
さて、今回は山陽本線の関門トンネルを通過することも計画の一つでした。
2018年にブラタモリで関門トンネル内の排水を放送していて、以来、一度は実際に乗ってみたいと思っていました。
予定より早い11時31分の小倉行きに乗ることにしました。
向かいのホームから、山陰本線が発車していきました。いつかはあの路線にのってぐるりと山口を回るのだと、旅の途中なのに次々と計画が浮かんでしまうのは困ったものですね。
白い車体に青の線の列車が入ってきました。山陽本線だけれど門司からは鹿児島本線で、その車体のようです。
次々と乗客が乗り込み、満員です。ここから門司までは8分、門司から小倉までは7分ですから立って車窓を見ることにしました。
先ほどの小瀬戸の上を通過しました。
関門トンネル(山陽本線)の「地理」には、「小瀬戸は昭和初期に埋立工事が行われ、閘門で締め切られて、彦島と本州はほとんど地続きとなっている」とありました。
じきに地下トンネルへと下がりはじめました。
窓に顔をくっつけるようにして外を眺めましたが、下がっていく感じしかわかりません。外は真っ暗です。そのうちに上り始める感覚になりあっという間に地上に出ました。
対岸の彦島がすぐそばに見え、また関門海峡が真っ青で美しい風景です。
門司駅は想像していた古い国鉄の駅ではなく、現代風のスタイリッシュな建物で、停車中にその駅前広場からまっすぐ海岸までおしゃれな道が続いているのが見えました。
最初の計画では門司港のあたりを歩く予定でしたが、出発直前に変更してこのまま小倉へ向かいます。
小倉駅に到着しました。新幹線の高架橋からとも違う風景で、あの八幡製鉄所の建物も山陽本線からは見えませんでした。
ここでJR日豊(にっぽう)本線に乗り換えるために駅構内を歩いたら、駅そばのお店の多さに驚きました。
検索したら、そばではなく「駅うどん」のようですね。
さっき下関駅でごぼう天そばとちらし寿司を食べたばかりだというのに、ふらりと立ち寄りたくなる雰囲気です。
いけない、いけない、わき目をふらないようにして日豊線に乗り込んだのでした。
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