散歩をする 332 津山から姫路へ姫新線の車窓の散歩

地図では津山駅から70mほど北側に吉井川が流れ、その対岸に津山城や津山の中心部の街が広がっています。

 

吉井川の支流が右岸から左岸から何本も流れ込み、本流も蛇行し、四方八方から水色の線が描かれているのはあの三次(みよし)に似ています。

中国山地の背骨にあたる地域は、こういう場所が多いのかもしれませんね。

この川の集まる雰囲気を是非、歩いて見てみたいと思っているのですが、今回は津山線姫新線の乗り換え時間の14分しかありません。

 

駅舎から吉井川は近いので見えるかと期待したのですが、駅北側の風景には川の気配が感じられなかったのが不思議に感じました。

 

 

姫新線の車窓の風景*

 

9時56分発の姫新線に乗りました。

そういえば、津山線はボックス席の列車でした。関西では進行方向に向かって二人がけの席がほとんどだと思っていました。

姫新線はどちらの座席だっただろうと、ふと記憶が怪しくなっています。もうかれこれ3ヶ月前の散歩の記録ですからね。

 

津山駅を出て、東津山駅の手前で吉井川を渡りました。広くゆったりした川でした。

ここから兵庫県との県境の手前の美作土居駅まで、吉井川の支流沿いを走り、支流を横断して行くようです。

この時のメモは以下のようなことを書き残していました。

勝間田まで谷津と水田

勝間田、美しい、広い水田

美しい川

大きな病院二つ

クリ、カキ、小さな実

「大きな病院二つ」が見えたのは林野駅の付近で、川を挟んで総合病院がありました。

地図で確認すると、線路の反対にも病院があるようです。

どんな医療の歴史がこの地域にあるのだろう、そんなことを思ってメモしたのだと思います。

 

緑の中に佇む白鷺、美しい

美作江見あたりも美しい

山野川、T字に合流

上月手前、水がきれい、水田にも柵

山にはさまれて吉井川の支流沿いに、ここにも田植え直後の水田の風景が整然と続いていました。

前日の干拓地津山線の沿線の風景と少し違ったのは、水田の周囲に柵があったことでした。

 

川底まで透き通った水の流れが、車窓からも見えました。

 

 

佐用駅から姫路駅へ*

 

佐用駅で乗り換えました。試験中でしょうか、11時3分発の列車は高校生でいっぱいになりました。

どの駅で誰が降りるのかな、どんな生活なのかな、そんなことを考えて、私自身も高校時代はこんな感じで水田地帯を通学していたことが懐かしくなりました。

あの頃、もっと水田を観察しておけばよかったのですけれど。

佐用川へ

佐用、2両編成、片側一列

高校生

トンネル抜けた、川、岩、千種川上流

羽、水田

堤防からも柵、三日月

分水嶺

土手の除草の香り

 

佐用駅を出るとすぐに長いトンネルに入りました。

そこを抜けると、川岸に岩が目立つ場所が増えました。あの悪石地形と同じようなものでしょうか。

川が緩やかに蛇行しながらできたの地形が車窓からでもはっきりわかったのは、何もさえぎるものがない水田が広がっていたからでした。

 

田植え直後の稲が美しい水田のそばでは、あちこちで土手の除草が行われていました。

その草刈りの良い香りが車内へと流れ込んできました。

 

三日月駅を越えてしばらくすると千種川の上流部分は南の方へと消えて、川のない風景が続いたあと、今度は北のほうから流れてきた栗栖川沿いになりました。

地図で見ると、その間わずか1kmほどで、ここが赤穂湾へ流れる千種川揖保川の支流の栗栖川の分水嶺のようです。

中国山地から湧き出た水は、複雑に曲がり、合流し、瀬戸内海のあちこちへと流れ込んでいるのですね。

 

ここからは揖保川支流沿いに姫新線が進みます。

揖保川、堤がある

竜野前、水路

余部、播磨高岡、水路があちこち残る、水田

開発、姫路のすぐそば、新幹線のそばに神社、水路、水田

 

車窓の風景を見ながら最小限の言葉でメモをしていくので、時間がたつと何のことだったのか記憶が怪しくなります。

「堤がある」

確か、揖保川を渡るときに、左岸側からの分水路のようなものが見えて石積みの堰が見えたのでした。航空写真で確認したら、やはりありました。

おそらく、揖保川左岸への水田を潤すために作られたものではないかと思います。

そこから姫路駅のすぐそばまで今も水路があり、ところどころ水田がありました。

歩いてみたくなるではないですか!

 

子どもの頃から白鷺城として知っていた姫路のあたりは、記憶では今のような都市なのですが、東海道本線と山陽本線を乗り継いで倉敷に行った頃は、市街地はまだ少なくて水田に囲まれていたのではないかとその記憶を確認したくなってきました。

 

 

岡山から津山へ、津山から姫路へ、なんとも美しい風景でした。

 

 

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