散歩をする 366 福島江用水を訪ねる

2019年に初めて長岡市を訪ね信濃川の堤防沿いを歩きました。

以来、時々地図を眺めています。

 

上越新幹線が長いトンネルから出ると、「そこは雪国だった」というよりは「そこは広々とした水田地帯だった」という長岡南部の風景です。どこからこの用水路がきているのだろうと眺めていた時に「福島江用水路」を見つけました。

小千谷から緩やかに蛇行して流れてきた信濃川が右岸がわの山にぶつかるあたりに、取水口があるようです。

たどると長岡駅の東側を通り、途中いくつかの川と交差しながら最後は刈谷田川に合流して信濃川へとつながっています。

 

福島江(ふくしまえ)は、新潟県長岡市中心部を流れる用水路。信濃川の妙見堰から水を取り入れ、長岡市内の十日町、宮内、福住、黒条を通って猿橋川および刈谷田川に至る20kmにも及ぶ用水路である。

Wikipedia「福島江」

 

いつかこの取水堰から水田地帯を歩いてみたいと思っていて、今回の散歩の最終目的地になりました。

 

越後滝谷駅から歩く*

 

12時34分に長岡駅を出る上越線越後湯沢行きに乗りました。宮内駅でぐいと南に向くとそのまままっすぐ水田地帯を列車が走り、9分で越後滝谷駅に到着しました。

すっかり夏の射るような日差しにちょっとくらくらしながら跨線橋を渡り、国道17号線の反対側の集落へ歩き始めました。10センチほどに伸びて一株もすっかり太くなった稲が青々と続き、良い香りがします。

まっすぐで誰も歩いていない道を歩くとポンプ場のような小屋があり、福島江用水が流れていました。

 

幅数メートルでしょうか、都内の玉川上水ぐらいの幅ですが、両岸の木や草の生い茂る土手の上端近くまで水が流れています。

見渡す限り水田地帯に流れる、この美しい用水路にしばらく見入ってしまいました。

 

用水路に沿って砂利道を歩くと、集落に入りました。右手は信濃川南部運動公園の敷地の林でしょうか。住宅地とその林の間に用水路が流れていて、そこをまっすぐに行けば取水堰です。

いよいよだと思ったその時に、「蛇が出たから気をつけて」とお子さんに注意している声が聞こえてきて足が止まりました。

美しい用水路に気がとられて、蛇と遭遇する可能性をすっかり忘れていました。

 

ヘタレな私は取水堰を諦め、幹線道路へと向かいました。

本当は堰を見たあとは山側の「中潟町」と妙見町にある溜池のような場所を訪ね、三宅神社まで行ってみる予定でしたが、案外と時間がかかりむりそうでした。

 

長岡駅へと戻るバスの車窓から、ところどころ福島江用水が見えました。

17世紀半ばに造られたという福島江用水、水田地帯から街へと入っても存在感がありました。

道路沿いには雁木のある家も残っていますが、雪の日のこの用水路はどんな感じなのでしょう。

 

長岡駅から上越新幹線に乗り、その車窓から先ほど歩いた水田地帯が見えました。

満足の2日間が終わりました。

 

 

「散歩をする」まとめはこちら