昨日の記事の「岡山の河川拓本散策」は「岡山文庫206」というシリーズで、一番最後に「岡山県の百科事典 二百万人の岡山文庫」としてそのすべての題名が掲載されています。
この岡山文庫を初めて知ったのは2018年に祖父母の田んぼが干拓によってできた歴史を知りたくて久しぶりに岡山を訪ね、帰りの新幹線を待つ間にふらりと立ち寄った書店でした。
文庫本のサイズの本がずらりと並んでいたのは圧巻でしたが、その時の私は「干拓に関する本」しか目に入っていなかったので背表紙を見ても私が求めているものがないと思ったのでした。
そしてちょうど50年に一度の水害が起きたあとだったので、「岡山の『災害』を科学する」(吉備出版)を購入しました。
岡山というのは、岡山文庫とか吉備出版とか地元の出版社が健在なのだと印象に残りました。
以来、岡山を訪ねるたびに「ああ、これを知りたかった」と岡山文庫が手元に増えています。
本がつまらなかったのではなく、私が見えていなかっただけでした。
*生徒手帳と郷土書籍*
そういえば岡山文庫の会社はどんな会社なのか検索したことがありません。
ちゃんとWikipediaにもありました。
ホームページの「生徒手帳を作る」を読みました。
生徒手帳を作りつづけて66年
私たちは1957年から全国中学校・高等学校の生徒手帳の制作を始め、66年という歳月が経ちました。
長い歴史の中で改良や工夫を加え、今までたくさんのお客様に私たちの作った生徒手帳をご利用いただき、ありがたいことに今では業界トップレベルの信頼と実績を獲得することができました。
まさか「生徒手帳」の会社だったとは。
中学生になって嬉しかったのが、あの生徒手帳を持ったことだった気持ちが思い出されました。ちょっと大人になったような自分が認められたような、「自覚」という言葉が近いでしょうか。
高校生になるとさらに内容が難しいものになっていたことも、成長した気持ちになるものでした。
いつの間にか処分していまいました。取っておけばよかったのか、それとも気恥ずかしいでしょうか。
岡山文庫とは
岡山文庫は、私たち日本文教出版の創立15周年記念事業の一環として1964年より創刊されています。
2021年までに324巻が発行されており、長い間多くの方に愛されているシリーズです。岡山県の文化や自然、人物などのあらゆる分野に取り組んでおり、約50%が写真と図形で構成されるわかりやすく見やすい文庫となっています。
本当に百科事典と言える内容です。
番号が早いものだと内容も少し古いものがあるのですが、むしろ「その時代の見方」の記録にもなります。
どのような方々がこれだけの文庫を築き上げてきたのでしょう。
岡山に行くたびに欲しい本が見つかり、そしてまたもっと歩いてみたくなっています。
「記録のあれこれ」まとめはこちら。