散歩をする 6 <清澄庭園>

「清澄(きよすみ)」という地名を知ったのは30年以上前ですが、都営新宿線東西線のちょうど真ん中に大きな庭園があることは知っていましたが、駅から少し遠くて歩くのも疲れそうだし、庭園にもあまり関心がなかったのでそのままになっていました。


20代の頃には駅から徒歩15分が面倒だったのに、今は気が向くままに1時間でも2時間でも歩き続けることが楽しく感じるのは不思議です。
「老化」って衰えるだけではない、なにか別のエネルギーが湧き出る感じですね。


さて、現在は「清澄白河」という半蔵門線大江戸線の駅ができて、駅から地上に出ると目の前にその庭園があります。


清澄庭園には、広い池にあちこち大きな石で渡れるような趣向があります。
パンフレットには「池の端に石を点々とおいて、そこを歩けるようにしたもの。広々とした池の眺めが楽しめるだけでなく、歩を進める度に景観が変化するように配慮」された「磯渡り」と書かれています。


12月半ばだったので紅葉もほとんど終わって、咲く花もない中、水仙が咲き始めていました。
また常緑樹が庭園周囲をぐるりとおおっているので、まるで森の中を歩いているかのような感じです。
庭園の端には「富士山」と名付けられた少し高い箇所があったり、「松島」「輪島」といった地名がつけられています。
現在は周囲に高いビルが見えるのですが、周囲に高い建物がない時代には、この庭園に一歩踏み入れると別世界になり、全国を旅した気分になれたかもしれませんね。


庭園内のあちこちに全国の名石がおかれていて、石好きの方は石を見るだけでも価値があるかもしれません。
ユリカモメやカモもたくさんいて、植物が好きな人、鳥が好きな人、そして池を眺めているのが好きな人それぞれの楽しみ方ができそうです。



1時間ほどボーッとした後、公園をでてすぐにある隅田川を渡り、中央区総合スポーツセンターのプールでひと泳ぎし、さらに隅田川江戸通りをずっと歩いて浅草駅から電車にのって帰宅しました。


今度は花の季節にまた尋ねようと思います。




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