食べるということ  34 コンビニのイートイン

コンビニのイートインと子ども食堂の話題がざわざわと聞こえてきて、まっさきに思い出したのが、2012年ごろから3年ほど、父とよくコンビニでおやつを食べていたことでした。

父が暮らしていたグループホームの目の前の広い公園を散歩したあとは、数百mほど離れたコンビニエンスストアーに立ち寄って、そこのイートインでソフトクリームやお菓子、そして父が好きだったコーヒーを飲みました。

暑い日も、寒い日も、そしてちょっと風がある日も、そのお店に一歩入るとほっとできました。椅子もテーブルも高齢者にも危なくないような造りでしたので、それほど広くはないけれど杖をつきながらの父にも助かりました。

 

最近ではいろいろなコンビニでイートインができてきましたが、数年前はまだ、イートインがあるコンビニエンスストアーは限られていた記憶があります。

そのお店はミニストップでした。

いつ頃からイートインができたのだろうと検索したら、「なぜスーパー、コンビニではイートインスペースを設置する店舗が増えているのか」(コマースタイム)という記事に、以下のように書かれていました。

コンビニでは以前からミニストップがイートインスペースを設置していましたが、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートはイートインスペースの設置を行っていて、コンビニはイートインの利用者が増えると見込んでいることになります。 

ミニストップのHPをみると、1980年の1号店から全店に設置しているということでした。

 

あの時、たまたま近くにあったコンビニがミニストップで、イートインがあって本当によかったとその偶然になんだかうれしくなりました。

 

*立場や地位で差を設けない接客態度*

 

イートインが便利だったのは、天候に関係なく軽食やおやつを気軽に食べられる場所があったという点も大きいのですが、自分が書いた過去記事のコンビニエンスストアーの記事を読み返していたらこの記事 の「相手を選ばない」にこんな引用をしていたことを思い出しました。

全ての人に均一なサービスを提供するという、敢えてそれらの立場や地位で差を設けない接客態度を取る業態も存在 

 

そうそう、コンビニのイートインに入ってほっとしたのがもしかしたらこの接客態度だったのかもしれません。

近所の人や高校生、トラックの運転手あるいは観光客などいろいろな人が入れ替わり立ち替わり利用していましたが、どの客にも変にへりくだることも威張ることもないあの雰囲気が安心できたのだと。

 

父に対しても、必要以上に年寄り扱いした言葉をかけられることもありません。

他のお客さんへと同じ態度や言葉でした。

 

看護職や介護職もそうですが、人というのは得てして、ケアする対象に容赦無く子ども扱いした言葉をかけてしまいやすいものです。

そしてその「子ども」でさえも子ども扱いされず、1人の人として認めてくれるのが、むしろこうした「均一した接客態度」かもしれませんね。

自分の存在に悩む子どものプライドにとっても、いいかもしれない。

そんなことを考えつきました。

 

美味しく食べるには、安心してリラックスして食べられる雰囲気は大事ですからね。

 

 

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