台風15号による千葉県内の甚大な被害のニュースは心が痛む毎日ですが、2〜3日前のニュースでこちらが励まされるようなことがありました。
偶然みたニュースでメモを取るひまもなく記憶は曖昧ですが、今回の災害が発生した直後から、手書きで時系列のメモを取り続けていらっしゃる方がいたことを取材していた内容でした。
「何月何日何時何分、何が起きたのか」。
医療現場の急変時の対応でもそうですが、パッと時計を見て時刻を確認する習慣はあっても、そのつど記録していかないとあっという間に曖昧な記憶になっていきます。
あとで記憶を頼りに思い出そうとしても、すでにつじつまが合わなくなりそうなことも出てきます。
まして、その時の感情に左右されていると、何が起きたかを正確に記録することはとても難しいものです。
ニュースで紹介されていた方は60代か70代ぐらいの男性でしたが、停電の中でも懐中電灯などの明かりの下で記録されたのでしょうか。白い紙に状況が刻々と記録されていました。
事実を記録することが習慣づいているお仕事だったのかもしれませんね。
さらに、市町村名は忘れてしまったのですが、その自治体ではすでにこうした個人の記録を集めながら、今回の災害の全容を把握しているとのことでした。
さまざまな方法で災害の記録が残されてきましたが、あとから記憶を辿ったものだと事実かどうか確認することが難しいものもあることでしょう。
たとえ映像などの客観的な媒体に残せなくても、こうした個人の記録でもあの熊野誌のように貴重な災害の記録になるのかもしれません。
防災訓練にこうした「記録すること」も組み込まれるとすごいかもしれないと思いついたのですが、 事実とは何かをいつも突き詰める訓練にもなりそうです。
ただ、これも日頃からできるだけモノローグではない記録を書き慣れているかあたりの積み重ねも必要そうなので、全ての人に合う方法ではないかもしれませんが。
「記録のあれこれ」まとめはこちら。