たしか2月中旬ぐらいからは厚生労働省のtweetで最新情報が出ていないかどうかをチェックするのが日課になりました。今回は現状を把握するだけでなく、安心感のよりどころにもなっています。
それは、厚生労働省だけでなく、自分が働いてきた日本の医療のシステムに対する信頼感ともいえるかもしれません。
いろいろとうまくいかない部分もあるにしても、どんな時にも、どんな人も医療の前では公平に対応しようという普遍性がどこかに感じられることに。
ただ、私が求めている数字をそこではなかなか見つけられなかったのですが、ひょんなことから見つけました。
それが河野防衛大臣が毎日、定期的に更新してくださる「国内感染者数」のデーターで、以下の項目です。
退院
入院中
軽中度・無症状
人工呼吸/ICU
確認中
待機中
症状有無確認中
死亡
まず、「退院」が真っ先に挙げられているので、それが日々増えていくことで励まされます。
項目が単純明快なので、感染症対策にはあまり精通していなくても全体像をつかみやすいと思いました。
そして私が知りたかったのは、この「人工呼吸/ICU」の人数と「軽中度・無症状」の人数でした。
ちなみに東京都知事の最初の緊急会見が行われたのが3月25日ですが、全国の「人工呼吸器/ICU」の数は、3月21日から3月25日までは「54~57」になっています。その後も3月31日までは28日に一回だけ「60」になりましたが、だいたい50後半の数字です。
ちなみに東京都の報告では、「人工呼吸器/ICU」というデーターはなくて「重症者」になっていましたが、3月15日の時点で「15名」でした。
もちろん、新型コロナウイルス感染症の患者さんが一人でもICUに入室すれば、その施設の他の患者さんへの対応も相当制限されますし、もし院内感染が起きて一つの病院が閉鎖されれば、周辺の病院・診療所への影響も大きいものです。
その数が少ないと楽観しているわけではありません。
新型コロナウイルス以前にも、例えば周産期医療ネットワークシステムでも、麻疹やMRSAが急増したり院内感染の危険性が高くなると閉鎖されることは経験してきましたから、この「人工呼吸器/ICU」数が気になっています。
この「人工呼吸器/ICU」数が急増しているわけではなさそうなのに対して、入院中の「軽中度・無症状者」は最新の3月31日の報告では「765名」になっています。
ちなみに3月21日の時点では「404名」でした。
日本の場合、海外のようにすぐに「人工呼吸器」「棺」をイメージするような重症者の爆発的な増加ではなく、この「軽中度・無症状者」の増加を入院という方法以外で対応する方向へ方針を変えることがいまの優先課題で、高次の感染症専門病院が重症車の治療に専念できて、結果的にすべての医療機関の負担軽減になるのではないかという印象を持ったのですが、実際にはどうでなのでしょうか。
いずれにしても、「感染者数」ではなくて、河野防衛大臣のデーターの項目のほうが、現状と問題点が見えて、現実的な対応策を見つけられるのではないかと、毎日確認しているのです。
と、この下書きを書いた夜に、専門家会議の会見がありました。やはり軽中症者のベッドコントロール、まずはそこからと読めたのですが。
それにしても、布マスク2枚の話題は夢でもみているかと思った4月1日でした。ディスポマスクはいずこ。
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